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外国為替証拠金取引(FX)

レバレッジとロスカット

外国為替証拠金取引(FX)の魅力のひとつは、レバレッジを効かせてお取り引きをすることで大きなリターンが期待できることですが、一方でリスクも大きくなります。

1米ドル=100円のときに20万円の証拠金でお取り引きをする場合について考えてみましょう。

1万米ドル分(円換算すると100万円)の買い建玉を建てると、実質的なレバレッジは5倍となります。もし2万米ドル分(円換算すると200万円)の買い建玉を建てるなら、レバレッジは10倍となります。

ここで為替レートが当初の1米ドル=100円から1米ドル=105円まで円安になった場合、レバレッジ5倍の場合は5万円、レバレッジ10倍の場合は10万円の為替差益が得られます。

しかし逆に為替レートが1米ドル=95円の円高になってしまった場合は、レバレッジ5倍の場合は5万円、レバレッジ10倍の場合は10万円の為替差損が生じてしまいます。このようにレバレッジが高くなるほど、損失も大きくなってしまうのです。

証拠金維持率が80%の水準まで低下すると「ロスカット」

そこで外国為替証拠金取引(FX)では、損失を抑えるための機能も用意されています。その機能の一つが「ロスカット」です。ロスカットはお客さまの損失が拡大し一定の水準に達した際に、さらなる損失拡大を防ぐためすべての建玉を自動的に成行注文で決済し損失を確定させ、お取り引きを終了させる機能です。

ロスカットのルールを理解するため、まずは以下3つの用語について確認しましょう。

(1)新規建てに最低限必要となる「必要証拠金

新規建玉を保有するため、最低限必要な証拠金のことを「必要証拠金」といいます。
ソニー銀行のレバレッジは最大20倍なので、必要となる証拠金の額は新規建てする建玉の円評価額の5%相当です。

仮に1米ドル=100円のときに20,000米ドル分(円換算すると200万円)の建玉を建てるなら、必要証拠金は10万円になります。

(2)預けてある証拠金から評価損益を加減した「有効証拠金
保有中の建玉に利益や損失が発生している場合、その利益・損失の額などをお客さまの預入証拠金に加減して計算した証拠金の額を「有効証拠金」と呼びます。
建玉の損失額が大きくなればなるほど、有効証拠金の額は小さくなり、利益が大きくなると有効証拠金が大きくなります。
(3)有効証拠金÷必要証拠金で計算される「証拠金維持率

上記(2)の有効証拠金を、(1)の必要証拠金で割り、「証拠金維持率」を計算します。

有効証拠金の額は保有中の建玉に損失が出るほど小さくなり、利益が出ると大きくなるため、これに併せて証拠金維持率も変動します。

上記(3)の証拠金維持率が低下して80%(建玉の円換算額の4%)水準に達した場合、さらなる損失の拡大を防ぐためにロスカットが執行されます(有効証拠金や証拠金維持率などの状況は、外国為替証拠金取引(FX)のお取り引き画面で確認することができます)。

たとえば1米ドル=100円の時に必要証拠金ちょうどの資金でお取り引きを行う場合、新規約定からロスカットまでの値幅は1円程度となりますので、ご理解のうえお取り引きください。

ロスカットを避けるために早めの対処を

さらなる損失拡大を防ぐためとはいえ、すべての建玉を自動的に決済されてしまうロスカットは極力避けたいもの。

「ロスカットされるよりも早い段階で損失を食い止めたい」というニーズにお応えするため、ソニー銀行では証拠金維持率の低下をお客さまの登録アドレスへメールでお知らせするプレアラートメール、アラートメールをご用意しています。

プレアラートメールは証拠金維持率が150%水準まで低下した際、アラートメールは証拠金維持率が100%水準まで低下した際に送信します。ロスカットを回避するために一部の建玉をご自身で決済して損失額を抑えたり、証拠金を追加することで証拠金維持率の回復を図るなどの判断の目安として活用ください。

このほか、損失を抑える方法としてはいろいろな注文のしかたでご覧いただいた「逆指値注文」や「トレール注文」などを活用する方法もあります。

例えば、「2円円高になったら、それ以上損失を大きくしないためにお取り引きを終了させたい」という場合に逆指値注文を入れておくことで、為替レートが指定した水準に達したとき自動的に決済が行われるというものです。

為替相場が急激に変動した場合には、指定した価格より不利なレートでの約定となる可能性がありますが、損失額を限定するためにとても有効な方法です。