事業内容

このページは株式会社山翠舎から提供された情報を記載しています。

概要

1930年、長野県長野市にて建具製作からスタートした株式会社山翠舎(さんすいしゃ)。下請けの施工会社から元請けの内装会社となり、現在では商業施設の設計施工と古木(こぼく)専門工事を事業の柱にしています。同社の最大の特徴は、古民家の解体時に得られる上質な木材を「古木」(同社にて商標登録取得)と命名し、長い歴史とストーリーを持つ「古木」に新たな価値を付加して店舗の設計施工などに活かしている点です。このほかにも、古民家の解体再生移築事業や、関連会社による飲食店開業支援サービス『山翠舎オアシス』の運営など、「古木」をベースに多彩なビジネスを展開。その勢いは国内にとどまらず、インテリア家具の製造販売を行う『SANSUI』ブランドでの海外進出にも乗り出した注目の企業です。

株式会社山翠舎

代表者著書 ”捨てるもの”からビジネスをつくる

山翠社の事業紹介動画

(動画提供:株式会社山翠舎)

長野県内にとどまらない施工実績の数々

同社では住宅施工の経験をもとに、1980年代から積極的に商業建築にも取り組み始めました。その大きな転機となったのは、1985年に長野駅前にオープンしたアメリカンカジュアルのアパレルブランド「オクトパスアーミー」の店舗施工。古い木材を使用する特徴的なデザインに対して確かな施工技術と厳しい納期をクリアする誠実かつスピーディーな対応がクライアントから評価され、全国の店舗の約半数の施工を手がけることになりました。以降、上質な木材を活用するモダンな施工が人気を呼び、県外からの受注も増加。飲食店や物販店、オフィス、公共施設など、これまでに手がけた内装施工は500件を超える実績があります。
また、1986年に社名を株式会社山翠舎に変更し、本社を移転。2006年からは3代目となる現・代表取締役の山上浩明氏が、築80年以上の古民家解体によって発生した入手ルートが明確でトレーサビリティが確保されている古い木材を「古木」と定義し、上質な古い木材に新たな価値観を創出して新規事業をスタート。2009年からは「古木」を活用した店舗や住宅の設計施工を始めるなど、古材や古民家の仕入れから設計・施工・流通までを自社で行う一貫体制を構築。古材のリサイクルではなくアップサイクルに取り組み、今に至っています。
なお、同社の倉庫では常時約5,000本もの「古木」をストックし、トレーサビリティを管理。自社の施工に用いるだけではなく、加工販売も行っています。

古民家再生事業を通じてサステナブルな社会、「循環をつくる企業」の実現へ

「古木」を事業の柱としながらも多彩な事業を展開している同社では、その派生として古民家再生事業にも取り組んでいます。この事業は、空き家となっている古民家のオーナーから相談を受けるなか、古民家を移築して旅館を開業したいという人とのマッチングに成功したことをきっかけにスタート。「古民家を廃棄しない、無駄にしない」という山上氏の想いが込められた事業です。また、古民家の空き家問題は地域の課題となっているうえに、解体が実施されれば廃材の焼却によってCO2を発生させる原因にもなります。地域課題の解決だけではなく環境負荷の低減を目指した事業でもあるのです。このしくみを山上氏は『古民家・古木サーキュラーエコノミー』と命名。優れた起業家を表彰する「EYアントレプレナー・オブ・ザ・イヤー・ジャパン2018」にて発表し、甲信越代表に選ばれたほか、長野県の起業家・事業家交流イベント「信州ベンチャーサミット2020」では準グランプリ、2020年度グッドデザイン賞を受賞しました。
また、古民家再生事業の一環として、古民家を借り上げ、リノベーションしてリースするほか、飲食店の開業支援までを行う料理人向けサービス『山翠舎オアシス』も関連会社で展開。この事業も古民家を解体することなく、新しいカタチで活用するアップサイクルの実現を目指す、サステナブル経営のひとつです。

「古木」の海外展開を担う『SANSUI』ブランド

同社では、2008年から「古木」や古材を活用した家具などの製造販売に着手。2018年にリブランディングを行い、小売ブランド「古木屋松治郎」をスタートさせました。このブランドが国内マーケットをターゲットとしたのに対し、海外展開を目指して立ち上げた新ブランドが『SANSUI』(*)。同ブランドは、愛知県名古屋市の有松・鳴海地域の伝統的な織物である有松鳴海絞りを軸にしたブランド「suzusan」のCEOであり、名古屋市主催伝統産業海外マーケティング支援プロジェクトの統括コーディネーターを務める村瀬弘行氏をクリエイティブディレクターに迎えて展開されています。「古木」を原材料に、職人が手仕事で仕上げたサイドテーブルなどのインテリアは、家具というよりもアートの趣があります。
2023年1月、フランス・パリで開催されたインテリア&デザインの世界的見本市「メゾン・エ・オブジェ」に初出展したのを機に、アメリカ・ニューヨークでの展示会への出展が予定されており、同社の海外進出を担うプロダクトとして注目を集めています。

同社の海外進出事業は、経済産業省の補助事業「デジタルツール等を活用した海外需要拡大事業(トップクリエイター活用型)」の一環です。

資金使途

調達資金は、株式会社山翠舎の事業全般にかかる活動に使用します。

事業計画

事業計画売上高

500,000,000円
会計期間全体(6ヶ月)における合計です。

売上対象

本事業の売上は、株式会社山翠舎の全売上が対象となります。
分配金の計算および支払いの対象となる売上は、事業計画売上高の500,000,000円を上限とします。