事業内容

脈々と受け継がれた技術を進化させ、独自の技法へと昇華。伝統工芸の未来を切り拓く。

「高岡銅器」で知られる富山県高岡市の有限会社モメンタムファクトリー・Oriiはあらたな金属発色技術を確立、活躍の場を大きく広げている企業です。
薬品や火の使用など、さまざまな技法を駆使することで化学変化を起こす銅の発色技術。モメンタムファクトリー・Oriiはこの技術をとことん研鑽、ついにはそれまで不可能と思われていた厚さ1ミリ以下の銅板をも着色する独自の技法を開発することに成功しました。オリジナルの発色技術が使用された美しい製品の数々は、時計などのインテリアや、食器、アクセサリーなど私たちの暮らしにも一気に身近なものに。

常識の枠にとらわれないモメンタムファクトリー・Oriiはあらたな価値の提供で、伝統工芸の可能性を追求します。

有限会社モメンタムファクトリー・Orii

仏像、梵鐘、茶道具から美術工芸品に至るまで、全国の銅器の約9割のシェアを占める「高岡銅器」。
モメンタムファクトリー・Oriiの前身、折井着色所（1950年創業）はこれら銅器の最終工程である着色で確かな技術を誇ってきましたが、バブル崩壊後は銅器そのものへの需要減に悩まされます。この危機感から下請け100％を脱却し、自らの製品であらたな需要を創出すべく2006年に立ち上げられたのがモメンタムファクトリー・Oriiです。

大きな転機となったのは試行錯誤を繰り返し成功させた薄い銅板への着色技法開発と、クジャクが羽根を広げた際の美しい模様を連想させるオリジナルカラー「斑紋孔雀」の開発です。これらの技法を活用した製品は既存の伝統工芸の枠を超え、インテリアやテーブルウェア、建材、表札、ファッションの分野に至るまで大人気。これらオリジナル製品の数々は、いまや売上の9割を構成するに至ります。

（動画提供：有限会社モメンタムファクトリー・Orii）

伝統の技に独自の工夫をアレンジした製品の発色は、ユニークな模様と質感を生み出します。また深みと趣きある存在感は「侘（わび）寂（さび）」を感じさせ、根強い人気を誇ります。

こうした製品づくりが高く評価され、2011年にインテリア用品や建築部材の製造・販売事業が国の地域産業資源活用事業の認定を受けたのを皮切りに、以降は「ものづくり日本大賞」優秀賞、「グッドデザイン賞」などを受賞。2017年には「はばたく中小企業・小規模事象者300社」にも選定されました。

その他ニューヨーク国際見本市を含む数々の出展のほか、デザイナーやクリエイター、企業とコラボしてのブランド創設など、あらたなファンを獲得するための取り組みにもとても精力的です。

モメンタムファクトリー　オンラインショップ

独自の色、デザインによる世界観を武器に、さまざまな異業種とも積極的に連携。そこから現在注力しているのがアパレル事業「ORII FABRICS（オリイファブリックス）」です。

きっかけは地元・富山でのオーダースーツ専門店とのコラボレーション。スーツのワンポイントとしてタグやポケットに「斑紋孔雀」の銅板を付けたスーツをつくったところ大好評。お互いの顧客を相互紹介することで両社の成長に貢献、地元企業同士の取り組みとして継続的にファンを創出し続けています。

「ORII FABRICS」では現在、浴衣や帯、ネクタイなどを販売中。今後さまざまな企業とのコラボレーションを企画しており、アパレル分野でも業界にあらたな風を吹き込みます。

モメンタムファクトリー　オンラインショップ姉妹サイト「oriif（オリイフ）」

職人の手仕事による伝統工芸の世界において、何よりも重要なのがマンパワー。
後継者不足に悩む企業も多い中、モメンタムファクトリー・Oriiは常識の枠にとらわれないフレキシブルな発想やユニークな製品が話題を呼び、芸大・美大出身者をはじめ県内外から志望者が多数押し寄せている点も特徴です。

チャレンジすることや変化を恐れず、常に時代に即したものづくりを。
伝統工芸界のヒットメーカー、モメンタムファクトリー・Oriiの今後に目が離せません！

調達資金は、有限会社モメンタムファクトリー・Oriiの事業全般にかかる活動に使用します。

事業計画売上高

40,000,000円
会計期間全体（6ヶ月）における合計です。

売上対象

本事業の売上は、有限会社モメンタムファクトリー・Oriiの全売上が対象となります。
分配金の計算および支払いの対象となる売上は、事業計画売上高の40,000,000円を上限とします。

モメンタムファクトリー・Oriiは、SDGsゴール番号「9.産業と技術⾰新の基盤をつくろう」に対し、新しい技術を⽤いて他分野へ展開していくことで、伝統産業の衰退を⾷い⽌めあらたな市場価値を見出すべくアプローチしています。これからもモメンタムファクトリー・Oriiならではの事業展開で、持続的な成長を目指します。

売上実績

年間実績

売上について、2018年12月期は税込み、2019年12月期及び2020年12月期は税抜きです。
過去の実績であり、将来の売上を保証するものではありません。