事業内容

このページは株式会社くしまアオイファームから提供された情報を記載しています。

概要

株式会社くしまアオイファームは宮崎県串間市でさつまいもの生産・加工・販売を一貫して行う、過疎地域発の農業ベンチャー企業です。青果用のさつまいもに特化し、独自でブランディングした多品種のさつまいもの生産、加工、販売に取り組んでいます。2013年の法人化以来、売上高は年々増加し、2020年7月期の売上高は13億円を超えました。さつまいもの品種を擬人化した「オイモールガールズ」の作成だけでなく、その内の一人「葵はるか」ちゃんをバーチャルユーチューバーデビューさせるなど農業法人の枠に留まらない試みは全国の農業法人だけでなく行政関係者からも注目されています。
また、くしまアオイファームでは事業を拡大していくには農業以外の多様性が必要と考え、メーカー、商社、運送、教育などさまざまな分野からの人材を積極的に雇用しています。Iターンで入社希望する若者も多く、国内農業従事者の平均年齢が65歳を超えるといわれる中、同社の社員平均年齢は33歳。若い力で活気あふれる生産/出荷体制が会社の原動力です。今後は海外販売の強化のため、新たな品種や栽培法の開発に取り組み、海外現地生産を視野に入れ、世界一のさつまいも企業を目指します。

株式会社くしまアオイファーム 宮崎県串間市のさつまいも農業生産法人

強み

1. 優良農家との長年にわたる信頼関係

宮崎県串間市という日本有数のさつまいも産地を中心に、長年の経験に裏打ちされた最高レベルのさつまいも栽培技術を持つ生産者と長期に渡り信頼関係を築いています。この良好な関係があるからこそ、高品質なさつまいもを安定的に出荷することができています。

2. 高品質を保つための自社貯蔵庫

高温多湿な環境で収穫時に発生する傷の自然治癒を促すためのキュアリング貯蔵庫と、最大1,200トン収容できる大型低温冷蔵庫を2017年8月に自社内に新設。2020年には串間市内の閉鎖した工場を買い取り改修して最大1,200トン収容できる大型定温貯蔵庫として10月から運用を開始。適正な温度や湿度でより多くのさつまいもを貯蔵することができるようになったことで、高品質なさつまいもの周年出荷が可能です。

3. さつまいもの多品種取扱

通常ひとつの地域に1品種という生産方法が一般的ですが、くしまアオイファームでは常時3~5品種を栽培。サイズや甘みの異なる多品種を取り扱うことにより、幅広いニーズにこたえるとともに出荷時期をずらすことで周年出荷を可能にしています。

4. 独自の流通ルート

地道に開拓した独自の販売網によって直接、卸売業者や小売業者にさつまいもを出荷しています。直接取り引きすることで中間業者のマージンがカットできるので、消費者には安く販売できると同時に、生産農家の利益を大きくすることができます。

越冬栽培による周年出荷と海外輸出の強化

新型コロナウイルスの影響により航空便で出荷していた欧州向けなどは現在も出荷が止まっていますが、船便で出荷している東南アジア向けは現在も好調に推移しています。周年出荷を可能にする施設と人員は擁しているものの、年によっては端境期にさつまいもが少なくなることもあります。そうした在庫の偏りを少しでも平準化するため今期より越冬栽培に取り組みます。一般的に、さつまいもの植付けは4月~6月、収穫は9月~11月ですが串間市や高知県の一部では「超早」と呼ばれる、1月末植付け、5月~6月収穫の作付け体系が確立しています。ただ、1月末植付けだと作付け面積にどうしても限界があるため、今期から12月植付けを開始します。12月植付けで超早と同じ5月~6月に収穫できれば40日以上の貯蔵期間を置いても在庫が底を付く心配がなく、海外向けを中心に周年出荷を強化します。

農業を強くする取り組み

いつの時代も農家は弱い立場にあります。休む間はなく、不安定な収入、キツイ作業など厳しい労働環境が理由で就農人口は減り続けています。この状況を打開するため、くしまアオイファームでは、まず離農を防ぐしくみ作りに着手しています。具体的には、農家に対して農業機械のリースや収穫代行などの支援を行う一方で、農家からは長年培ってきた栽培技術を若いスタッフに指導してもらうしくみを作っています。農家が離農する主な理由は経済的負担と肉体的負担です。そのふたつをくしまアオイファームが担うことで、農家はさつまいもの品質に大きな影響を与える管理作業に集中できると同時に技術の伝承もできます。また、農家の社員化も進めています。農家は社員となるので報酬は給料制。農地は会社が管理することで、社員となった農家はローテーションで休みをとれるようになり、働きやすい職場環境を実現しています。現在ではメーカー、商社、運送などさまざまなバックグラウンドを持った若者が多く入社し、社員の平均年齢33歳と若い力が集まる会社となりました。既存の前提に捉われない新たなアイデアや若者のエネルギーが、生産性の向上をもたらしています。
今後も農家が安定的に儲かるこのしくみを広げていくことで日本の農業を強くしていくことを目指します。

資金使途

調達資金は、さつまいもの生産および海外向け輸出をはじめとした、株式会社くしまアオイファームの事業全般にかかる活動に使用します。

施策例

現時点で想定している内容であり、運営状況やお客さまのニーズに合わせて適宜対応していきます。

  • 新しい栽培体系の確立と周年出荷の強化
    越冬栽培で再び産地としての栄光を取り戻すととも農家の所得向上を目指します。また、販売面でも一般的にさつまいもが品薄になる時期に収穫・貯蔵・出荷を行うことで海外向けを中心に周年出荷を強化します。
  • ブランディング強化・需要の拡大
    毎日の食習慣にさつまいもを取り入れてもらうため冷凍焼き芋を中心とした新しいさつまいもブランド「imop」を絵本とともに展開します。「イモップ」というおなら自体を子ども向けのキャラクターにし、絵本や動画でPRすることで、「さつまいもを食べるとおならが出る」という、どちらかと言うとマイナスなイメージを払拭し需要を拡大します。
  • 高品質なオリジナル品種の開発
    宮崎大学との共同研究「MIYADAI TAIYO Aoifarm Lab」にて、安定的で多収量、よりおいしい、高品質の品種の開発に取り組みます。

事業進捗状況と今後の予定

株式会社くしまアオイファームは2013年に設立(法人化)し、現在8期目を迎えました。国内外へ向けた青果用さつまいもの生産・販売を中心に、第7期(2020年7月期)は約13億8,700万円(前年比120%)の売上を計上しております。このうち今回の匿名組合事業に相当する売上は13億4,500万円です。今後もさらなる売上拡大を目指します。

売上実績(匿名組合事業相当分)

年間実績

決算期売上(百万円)
2018/7935
2019/71,127
2020/71,345

上記は、過去の実績であり、将来の売上を保証するものではありません。

事業計画

事業計画売上高

650,000,000円
会計期間全体(5ヶ月)における合計です。

売上対象

本事業の売上は、株式会社くしまアオイファームの甘藷(さつまいも)売上が対象となります。
分配金の計算および支払いの対象となる売上は、事業計画売上高の650,000,000円を上限とします。