事業内容

このページは株式会社イノフィスから提供された情報を記載しています。

概要

東京理科大学発ベンチャー 株式会社イノフィス

マッスルスーツ®は、東京理科大学の小林宏教授が「生きている限り、自立した生活を実現する」をコンセプトに2001年から研究をはじめ、開発したウェアラブルロボットです。開発当初は、自力で動くことが困難なかたが自力で動けるようになることを目的に研究開発を行っていましたが、工場を試験場とした実証研究を重ねるうち、多くの人が肉体労働によって体を痛めていることを目の当たりにし、2006年から「腰補助」に特化したウェアラブルロボットの研究開発に方向転換しました。
またさらに、腰痛による休業者や離職者が多い介護や物流などの現場から実用化の要望をうけ、2013年、初期モデルとなる腰補助用マッスルスーツの実用化に成功し、同年12月にマッスルスーツを商品として広く提供するために株式会社イノフィス(以下、イノフィス)が設立されました。
マッスルスーツは、装着者が身体を動かすときの原動力をサポートし、人や物を持ち上げる際や、中腰姿勢を保つ際の腰の負担を大幅に軽減します。一番の特徴は、安全で使いやすく、安価であることです。主要な他社製品では、動力に電源を用いており、センサー検知やスイッチ操作などによって作動させる必要があります。一方、マッスルスーツの動力は、”空気”です。これにより、誤作動の心配がなく、防爆性が高いという”安全性”、水場や屋外も可能と利用環境が広く、装着時間は約10秒で、稼働時間に制限がないという”使いやすさ”、50万円を切るという”低コスト”を実現しています。
また、研究開発活動としては、福島県「地域復興実用化開発等促進事業」を活用し、マッスルスーツの開発を行っています。

動作の原理

腰部を補助するために、下半身に対して上体を引き起こす力が発生します。

  1. 背中フレームに搭載された“人工筋肉”が、装着者がかがむことで引き伸ばされます。
  2. 人工筋肉は、引き伸ばされるのに伴って収縮しようとします。
  3. この収縮する力によって、腰部の“回転軸”を中心に、背中フレームが引き起こされます。
  4. その際に発生する反力を腿パッドが支えます。

……こうして、動作を補助する力が実現しています。

動作の原理イメージ

人工筋肉とは

  • 筒状のゴムチューブをナイロンメッシュで包み、両端を金属で固く止めた、“単純な構造”
  • 長さ30㎝、重さ130gと“軽量かつ小型”でありながら、空気を注入すると最大200kgfの強い収縮力を発揮
人工筋肉イメージ

受賞歴

  • 2018 Red Herring 100 Global Winner 受賞

「Red Herring Top 100 Global」とは革新的技術を持つベンチャー企業をアジア、ヨーロッパ、北米の各エリアから100社選出し、その中から更に選ばれた100社を「Global Winner」として表彰するアワードです。過去にはGoogle、Facebook、Twitter、Yahoo、Skype、YouTube、Salesforce.com、eBayといった世界を代表する企業が選ばれております。詳しくは以下のプレスリリースをご覧ください。

イノフィスが「2018 Red Herring 100 Global Winner」に選出

特徴

1.場所を選ばすに使用できる
電子部品を使用していないため、屋外や水場、また、防爆性が求められる環境でも安全に使用できます。
2.稼働時間に制限がない
動力となる空気は、いつでも手元のポンプで注入することができ、一度注入すれば1日使い続けることが可能です。充電要らずで、使用したいときにすぐ使用できます。
3.作業に集中できる
装着者の動きに追従して動作をアシストする力が発生します。スイッチ操作は不要で、不自然な動きの心配がなく、さらになめらかで自然な動きが可能です。
4.誰でも簡単に使える
本体の重量は約4.3kg。ランドセルに教科書を詰めた重さとほぼ同じくらいの重さです。装着は10秒で完了。(1)リュックサックのように背負う(2)腿にパッドをあてがうの2ステップのみです。

利用シーン

モノづくり工場 ー 原材料の積み下ろし、部品の仕分け
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モノづくりの現場では、原材料や製造品を繰り返し持ち上げ移動したり、部品を台の上などで仕分けしたりする作業が行われます。マッスルスーツを装着することで、持ち上げるのにかかる時間が減るため、作業効率の向上が期待できます。

建設現場 ー 資材の荷卸し、左官工事
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建設現場では、移動や稼働時間に制限がないことが必須。マッスルスーツは時間を気にせず、自由に歩き回って作業することが可能です。また、雨天の屋外でも使用できます。中腰姿勢で重量物を移動する作業や左官工事のように下を向くような作業に効果的です。

介護 ー 移乗介助、入浴介助、体位変換
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介護現場では、サービス利用者のかたを抱え上げる動作が多く、介護者の力が安定しないと、抱えられるかたを不安にしてしまうことがあります。マッスルスーツを装着することで、しっかりと抱き上げることができ、介護されるかたから安心して介護をしてもらえる、との声があがっております。また、中腰で行う排泄の介助やシーツ交換などにも効果的です。

農業 ー 苗の植え付け、収穫、農作物の上げ下ろし
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農業では、植え付けから収穫に至るまで、長時間にわたる前傾姿勢での作業や、作物などの荷下ろしの繰り返しなど、腰を痛める作業が多くあります。マッスルスーツを装着すると、前傾姿勢を保ったままの作業が楽になります。また、雨風や稼働時間を気にせず使用することができます。

イメージ動画

動画
動画提供元:株式会社イノフィス

製品情報

製品情報イメージ
【製品名】
マッスルスーツ Edge
【仕様】
サイズ S-Mサイズ、M-Lサイズ
本体寸法 S-Mサイズ:高さ780mm x 幅450mm x 奥行175mm
M-Lサイズ:高さ900mm x 幅500mm x 奥行195mm
本体重量(※1) 4.3kg
駆動源 圧縮空気
アクチュエータ McKibben型人工筋肉 2本
圧縮空気供給 手動式空気入れ
アシスト力 最大25.5kgf(100Nm)
アシスト部位
使用環境温度 0℃~50℃
適用身長(推奨) S-Mサイズ:150cm~165cm
M-Lサイズ:160cm~185cm
防水カバー オプション対応

(※1)カバーを含まない。

サービスサイト

株式会社イノフィス

売上について

本事業の売上はマッスルスーツの販売による売上高が対象となります。
営業者の全売上高ではありません。

事業進捗状況と今後の予定

マッスルスーツは発売開始以来、日本全国で1,600社以上に導入いただいており、販売累計実績は2018年9月時点で3,500台を超えております。今後は軽量化、廉価化を実現した最新モデル「マッスルスーツ Edge」を主力商品として、さらなる出荷台数の増加を見込んでおります。

資金使途

調達資金はマッスルスーツの研究開発費用として使用する予定です。本事業を遂行するうえで資金が不足する部分については、イノフィスの自己資金を充当いたします。

事業計画

事業計画売上高

5,000万円

事業計画

2018年9月マッスルスーツのエントリーモデルである、マッスルスーツEdgeを49.8万円(税抜)で販売開始
2018年秋冬マッスルスーツ量産に向けた業務提携を締結予定

販売戦略

メーカーによる直接販売と、契約販売店による販売を行っています。直接販売においては、展示会等の催事出展や、現地でのデモおよびレンタルを通じて導入を推進しており、導入からフォローアップまでを綿密に行うことで、導入率の向上を図ります。契約販売店経由の販売については、協業体制強化を通して、拡販を推進します。