「人生通帳」サービス開始1周年記念インタビュー:「オレに経理部ができた。」はこうして生まれた。

[写真] 齋藤 禎(さいとうただし)氏 (「第46回宣伝会議賞」協賛企業賞 受賞者)

齋藤 禎(さいとうただし)
「第46回宣伝会議賞」協賛企業賞 受賞者

プロフィール
株式会社雇用促進事業会 名古屋支店営業課係長。
求人広告の営業、制作に携わる。学生の頃より広告に興味を持ち、宣伝会議賞へ参加して以来、今年で6回目の応募。過去にも第44回宣伝会議賞で協賛企業賞を受賞。そして本年度、ソニー銀行の「人生通帳」を「オレに経理部ができた。」と表現し、2度目の協賛企業賞を受賞。

(このインタビューは2008年4月7日(火)に行いました)

宣伝会議とは? 「宣伝会議」ウェブサイト

■宣伝会議賞とは?
月刊「宣伝会議」100号を記念し、コピーライターの登竜門として1962年に創設された賞。誰でも応募ができる。昨年は協賛企業65社、応募総数が22万通を超えた、日本最大の公募広告賞である。

「人生通帳ってなに?」から始まったコピーづくり。

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−この度は、「第46回宣伝会議賞」協賛企業賞の受賞、おめでとうございます。

(笑顔で)ありがとうございます。

−そもそも宣伝会議賞に応募したきっかけは?

学生の頃から広告のクリエイティブに興味があり、そのときに宣伝会議賞へ初めて応募。それ以来、毎年応募していて今年で6回目となります。第44回宣伝会議賞では今回同様、協賛企業賞を受賞させてもらいました。なので、今回はそのとき以来、2回目の受賞となります。

−今回、応募されたのはソニー銀行だけですか?

いえ。応募企業数が60社あったのですが、そのうちの51社に合計196本のコピーを送っています。僕にはコピーライター仲間がいて、よく集まるのですが、今回も分担して、応募企業さんのことを調べて、各社に数本ずつ出しましたね。

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−すごいですね。51社へ196本とは・・・

応募当初は数本ぐらいしか書きませんでしたが、少しずつ増えていって、今に至っています。実際提出したのは196本ですが、提出するまでにこれぐらい書いています。(と、コピーがいっぱい書かれたノートを見せてもらう)

−今回のソニー銀行「人生通帳」のコピーを応募してみようと思ったきっかけは?

まず、僕自身「人生通帳ってなんだろう?」って思いました。初めて耳にするサービスで、その内容に興味を持ちました。その後、先のライター仲間がソニー銀行さんのホームページを見て調べてきてくれたのですが、知れば知るほど興味を持ちましたね。

あと、人生通帳が「新しいサービス」であるということです。「新しくて、なんだかおもしろそう!」そう直感的に思えたのです。コピーを書く側からしても、おもしろそうなサービスや、特長がある商品だと、ワクワクしますからね。それが応募した理由です。

難題発生!5つのサービスをどのように1つにまとめて言えばよいのか?

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−実際、「人生通帳」のコピーを書き始めてどうでしたか?

仲間と一緒に「人生通帳はとてもよいサービスだね」って言っていたのですが、書き出すと、これが難しい(苦笑)。表現することが難しかった理由は人生通帳にはサービスが5つあるので、この5つをどうやって言うのか?そこを悩んでしまったんですね。

1つ1つに特長があって、それぞれがよいサービスなのですが、その1つにスポットライトを当ててしまうと他の4つが消えてしまう。こちらを立てれば、あちらが立たない・・。その試行錯誤がありました。

−あっ。なるほど。それは難しいですね。

そうなんです。だから最初はまったくダメでした。1つ1つのサービスに傾注してしまって、それを説明しようとしてしまっていたので。なので最初は、考えれば考えるほど、筆が進まなくなってきたのですが、その試行錯誤の途中、あることに気がついたんです。

この人生通帳を伝えるにはもっと「引いてみないとダメなんだ」って。つまり鳥瞰図のように高い目線から全体を包括的に見てみる必要があるって思ったんです。 そこで「5つを1つに表現するには?」と考えるようになって。そこであるキーワードが浮かんできました。

−浮かんできたキーワードはなんだったんですか?

「ペンタゴン」(笑)。5つから、ラテン語の「ペンタ」が浮かんできて、「ペンタゴン」を思いついて。最初は「オレにペンタゴンができた!」って書いていました(笑)。

でも待てよ。「オレにペンタゴン・・」では意味がわからない。と冷静になって。その後、考えて出てきたのが「財務省」。人生通帳はお金を扱うサービスだから、ペンタゴンよりかなり近いわけで、そこで生まれたのが「俺が財務大臣になった」というコピーです。自分の中では財務省は感覚的に近いなあって思っていました。

ただその一方で、財務省では、スケールがでか過ぎてピンとこない気がしていて、そこでたどり着いたのが今回の「経理部」という表現。財務省より、随分、身近になって、これはいいなと。そうやって生まれたコピーが今回の「オレに経理部ができた。」です。

−紆余曲折がありましたが、明解なコピーができてよかったですね。

ありがとうございます。振り替えれば、1つ1つの機能を説明しようとしていた時は非常に苦しんでいましたが、人生通帳そのもの、全体を1つの表現で言おうと決めてからは、スムーズでしたね。「ペンタゴン」の後は順調に進んでいきましたよ(笑)。

「オレに経理部ができた。」に秘めた思い。

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−そもそも「人生通帳」ってどんなサービスと感じていましたか?

第一印象は、ネーミングの響きから、「自分の未来がわかる」「シミュレーションできる」ところから、そういったお金のこと、人生のことが「一目瞭然」でわかるという感じがしていました。

そもそも、「銀行」とか「投資」って自分とは遠い存在です。「わかりにくい」「とっつきづらい」というイメージがあります。それを人生通帳は「身近で」「わかりやすくしてくれる」、そういう感じに思えました。「人生通帳」っていうネーミング自体、新しい組み合わせからできている言葉ですよね。わかりやすく、なじみやすく、誰にも使ってもらいやすい、長く使える、まさしくそういうサービスだと感じています。

−「オレに経理部ができた。」という言葉には喜びが込められている感じがしますね。便利なサービスができたという実感があると言うか・・・

「できた」は、まさしくそうですよね。それ以外にも「経理課」ではなくて「経理部」としたのは、「自分の一部ができた」っていう意味合いを込めています。経理課だと(自分から)遠くなる気がして。人生通帳は身近なものだから、経理部の方が適しているなあと。

−なるほど。

それ以外にも、オレ「の」ではなくて、オレ「に」としたのも意味合いがあります。これはつくった後から気がついたことですが、オレ「の」としてしまうと、自分だけのものって感じがするのと、「誰もが持っているものを自分も手にした」っていう気がしたのです。

人生通帳は、新しいサービスなので、「新しいなにかいいものが自分にやってきた」。それを表現したくて「オレに経理部ができた。」と表現しました。

僕にとって、「経理部」とは、お金のことをちゃんとやってくれる、お金のことをわかっていないこちらを助けてくれるいいイメージで、まさしく人生通帳を象徴したコピーができたと思っています。

僕のつくったコピーで人生通帳をもっと多くの人に知ってもらいたい。

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−なるほど。ひと言ひと言に人生通帳の思いが託されていて、わかりやすいです。ところで、齋藤さんは人生通帳を利用されていますか?

いえ。これからです。だいたい金融リテラシーは皆無ですね(笑)。でも仲間とも言っていたんです。(人生通帳は)よいサービスだね。(金融知識が少ない)僕らでも使っているうちにお金のことがわかってくるサービスだねって。だから今から少しずつ楽しみながら利用していきたいと考えています。

−(人生通帳を)使っていなくて今回のコピーが生まれたんですか・・・

逆にそういう意味では、まだ人生通帳を利用されたことのないお客さまに近いコピーなのではないかと思っています。僕がもし人生通帳のヘビーユーザーだったら、逆に書けなかったのではないでしょうか?もっと1つ1つ、機能的なことをコピーにしていたかもしれません。

話は変わりますが、今回、一次通過したコピーもいくつか見たのですが、それ自体、素晴らしいコピーばかりでした。ただ、5つのサービスをひと言で表現しているコピーは少なかったように思います。

確かに、例えば人生通帳のカレンダー機能は、お金の日々の動きがわかって素晴らしいし、それだけでも便利、十分価値があります。ポイントマネージャーだって、ライフシュミレーションもそう。1つ1つに魅力満載です。だからどうしてもそちらに目がいってしまうのも理解できます。

僕は人生通帳をあまり利用していなかったから、全体を言うことができたのではないかと思っています。ただ、これからは、1ユーザーとしても利用して、今以上に人生通帳の魅力を知りたいですね。

もちろん、今回つくった「オレに経理部ができた。」というコピーを活用していただいて、少しでも多くのかたに「人生通帳」のよさが伝わっていく、そのきっかけとなれるならこんなコピーライター冥利なことはありません。ぜひ、よろしくお願いします。


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