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第2部講演:2007年の為替相場見通し 講師:山下 政比呂 氏(やました・まさひろ)株式会社フィスコ リサーチマネージャー
中間選挙と大統領選
今回の中間選挙ではパワーシフトが起きましたが、アメリカでは過去3回とも、中間選挙で勝ったほうが2年後の大統領選挙で敗れています。今回勝った民主党は2008年の選挙は負ける可能性もあります。というのもイラクから撤退するという判断が、最悪の事態になったときには、民主党の責任にして2008年の選挙を戦う、というわけです。
アメリカは貿易赤字解消のため中国に人民元切り上げ圧力をかけてきましたが、今後は難しいようです。中国との戦略的経済対話によって27.5%の関税をかけるというグラスリー・ボーカス法案を廃案にしたため、9月からドル高が進みました。中国は中東と北朝鮮の間の地政学的リスクの中心の位置にあります。中国に人民元切り上げなどといわず、国連においても中国のサポートが必要としているため、2008年の北京オリンピックまでは人民元切り上げは要求しないと話したのではないかとみられています。
人民元切り上げが円高要因になることは、恐らくないと思います。
民主党が勝利した日に中国人民銀行の総裁が、外貨準備の1兆ドルを分散投資する可能性があると発言し、分散投資すればアメリカの債券や株、ドルが売られるかも知れないという脅しをかけました。
アメリカでも社会保障改革が必要で、改革に必要な1兆〜2兆ドルの資金を海外から借りたいと思っています。ドルが安くなるようなら、誰も貸しませんから、ドルが安くなるような政策は採り得ません。貿易赤字、経常赤字の双子の赤字は史上最大規模を更新中ですが、連立政権の状態にある今は、赤字が拡大しても、ドル安政策はとれないわけです。
米国のドル安政策
円高シンドローム ⇒ 円高誘導による日米貿易不均衝是正
- ニクソン・ショック ニクソン大統領(共和党) 1971年
- 360.00円(1971年)→ 175.50円(1978年) 半値
- 7年間で360円の1/2に減価 ⇒ 278.50円(1982年)4年間
コナリー財務長官 Dollar is our currency. The problem is yours.
- カータードル防衛 カーター大統領(民主党) 1978年
- レーガン大統領 ドル高政策
- プラザ合意 レーガン大統領(共和党) 1985年
- 240.00円(1985年) → 120.25円(1988年) 半値
- 6年間で360円の1/3まで減価 ⇒ 160.35円(1990年)2年3ヶ月
- ルーブル合意(1987年2月)ドル安阻止 ⇒ ブラック・マンデー 10月
- パリ合意 ブッシュ大統領(共和党) 1990年
- 160.35円(1990年)→ 79.75円(1995年) 半値
- 5年間で360円の約1/4まで減価 ⇒ 147.64円(1998年)3年4ヶ月
- ワシントン合意 ドル高政策 クリントン大統領(民主党)1995年
- ルービン財務長官&グリーンスパン米FRB議長

