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セミナーレポート
ソニーバンク外貨セミナー さあ、投資を楽しもう!:2006年7月11日 第1部講演:世界の政治・経済はこう動く/第2部講演:年内為替相場の見通し

必ずお読みください 外貨預金の重要事項

第2部講演:年内為替相場の見通し 講師:山下政比呂氏(株式会社フィスコ リサーチマネージャー)

G-7声明でのアメリカの意図

G-7声明

プラザ合意 1985年9月22日 imbalances + appreciation

  • ・為替レートが対外不均衡external imbalancesを調整する上で役割を果たすべき
  • 主要非ドル通貨の対ドル・レートのある程度の更なる秩序ある上昇が望ましい
  • some further orderly appreciation of the main non-dollar currencies against the dollar

 

■ドバイ合意 2003年9月20日 flexibility
『為替レートの更なる柔軟性』が、主要な国・経済地域にとって、国際金融システムにおいて市場メカニズムに基づき円滑かつ広範な調整を進めるために望ましい

  • more flexibility in exchange rates is desirable for major counties or economic areas

 

■ワシントン合意 2006年4月22日 imbalances+ appreciation+flexibility
(世界的な不均衡global imbalancesを是正するため)、多額の経常収支黒字を有するアジア新興市場、特に中国の『為替レートの一層の柔軟性』が、必要な通貨切り上げが進むためには望ましい

  • greater flexibility in exchange rates is critical to allow necessary appreciations

1985年のプラザ合意は『imbalances(不均衡)』、『appreciation(上昇)』という言葉が使われ、米国の貿易不均衡を是正するため、ドルに対して円などの上昇(円高)が宣言されました。

2003年のドバイ合意では、『flexibility(柔軟性)』という言葉で、中国人民元切り上げ、円高圧力が強まりました。

2006年のワシントン合意では、以上の3つの言葉が全て使用されており、アメリカがドル安誘導を打ち出したと思われたわけです。しかし通貨切り上げの対象国は、アジア通貨、中国人民元が特定されていましたので、今後ポールソン米財務長官がどういう為替政策を打ち出すのか、注目されています。

2006年4月、スノー米財務長官がG-7当日のワシントンポストに「Don't blame just us」と題して米国の責任、日本と欧州の責任、アジアの責任という提言を投稿しました。これとまったく同じ提言をポールソン米財務長官が指名承認公聴会で行なっています。「アメリカは財政赤字を削減し、貯蓄率を向上させる、日本・欧州は構造改革で景気を良くする、アジア諸国、中国は柔軟な為替相場制度を目指す」という内容です。この内容からはドル安誘導路線が継続する可能性があります。

しかしながら、ドル・円相場が200円の時と、100円の時を比べても、アメリカの貿易赤字はほとんど減っていません。中国が人民元切り上げを行っても、貿易赤字が減るとは思えません。日本はアメリカと競合して自動車などを輸出していながら、円高の影響はほとんどありませんでした。中国は自動車を輸出しているわけではなく、衣料品などを輸出しており、アメリカの輸出とは競合していませんから、人民元が高くなっても貿易赤字が減る可能性は低いといえます。

米国の2005年収支

経常収支 資本収支 Investment & Savings
財収支 ▲7,827 資本移転 ▲43 国内総貯蓄 16,680
サービス 660 海外直接投資 ▲1,006 個人貯蓄 ▲421
所得収支 16 証券投資 5,846 財政収支 ▲3,235
経常移転 ▲860 銀行 他 860 国内総投資 ▲25,053
    齟齬 104    
    外貨準備 140 その他 458
経常赤字 ▲7,915 資本黒字 7,915 貯蓄‐投資 ▲7,915

次に2005年のアメリカの収支を見てみましょう。

8,000億ドル近い経常赤字の中で貿易赤字が一番大きく、この裏側には資本の黒字があります。そしてアメリカの貿易赤字を減らすためにドル安にしようとしてきたわけです。

この経常赤字は、アメリカの貯蓄と投資の収支にも一致しています。米国が経常赤字なのは、国は多額の財政赤字を抱えるほど浪費し、国民も貯蓄をしないで消費し過ぎているからです。貯蓄額よりも投資額が8,000億ドルも多いので、それが経常赤字になっているというわけです。経常赤字を減らすには、バーナンキFRB議長がやっているように、金利を上げて株式、住宅価格を下落させることで、アメリカ人にたくさん貯蓄をさせて、消費する余力をなくすことです。

 

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