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第2部講演:年内為替相場の見通し 講師:山下政比呂氏(株式会社フィスコ リサーチマネージャー)
ドル・円高値8年サイクルとウォール街出身の財務長官

ドル・円相場は1974年から8年後の1982年、8年後の1990年、1998年と、8年サイクルでドルは高値反転を繰り返してきました。そこで2006年は、8年周期で高値反転する可能性があります。
なぜ8年ごとにドル高・円安に向かうのか、原油と税金に関係があります。日本は原油をほぼ100%輸入していますから、原油価格が上がると円をたくさん支払わなければならなくなり、円安になります。また、増税は日本経済にはネガティブですから、こちらも円安要因と考えられます。
1974年の円安は、前年(1973年)の第一次石油ショック。
1982年の円安は1978〜1980年頃に起きた第二次石油ショック。
1990年の円安は、前年(1989年)の消費税(3%)導入。
1998年の円安は、前年(1997年)の消費税5%へ引き上げ。
これまでの8年周期の円安は、原油か税金が上がるかでサイクルができました。とすれば、2006年も原油価格が上昇していますし、税制面でも定率減税が廃止され、将来的には消費税引き上げの可能性も高まっていますので、円安になる可能性があります。
また、8年周期で高値反転した時の米国の財務長官は、サイモン、リーガン、ブレディー、ルービン、ポールソン、すべてウォール街出身の財務長官です。ウォール街出身の財務長官はウォール街にお金が集まる政策、ドル高政策をとりがちです。ドルを高くすることで、アメリカの株や債券を安心して買ってもらえるようにします。それらが複合的に重なって、8年周期のドル高になったといえるわけです。
2006年は、原油高、増税、ウォール街出身の財務長官への交代と条件は揃ったわけですから、2006年もドルが高くなる可能性があります。
ドル・円相場の中期的見方

中期的には、大きな三角保ち合いを形成しています。
下値の支持線は79円75銭と2005年の安値101円67銭を結んだ線で、2006年7月現在105円50銭付近にあります。この付近を下回るのは、ポールソン米財務長官がドル安誘導を宣言した場合だと思います。ポールソン米財務長官は11月のアメリカ議会の中間選挙に向けて、中国を説得しながらドルを安くするという使命を持っているのではないか、という見立てがありますが、それがあたることになります。
逆に上値抵抗線は、117円台にあり、この抵抗線を上抜けたらドルが上昇する可能性が高まることになります。105円と117円の12円幅で、どちらか放れた方向に動いていく可能性が高いと思います
第1部講演:世界の政治・経済はこう動く
第2部講演:年内為替相場の見通し
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