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インド株市場の規模とこれまでの動き
アジア各国の株式市場時価総額(2006年3月末)

出所:各証券取引所、World Federation Of Exchanges。時価総額は日本が東京証券取引所、インドがムンバイ証券取引所の数値を使用。データは2006年3月末現在。売買代金は2005年1月〜12月の月間平均、PER、PBRは表中の各証券取引所の代表的な指数の数値を使用。
業種別構成比(2006年4月末)
出所:Bloomberg。MSCIの業種分類に基づき、NIFTY指数の構成銘柄を分類。
「アジア各国の株式市場の時価総額」にもあるように、日本を含めてもインドはアジアで第4位の時価総額を誇っています。グラフは2006年3月末時点のもので、2004年12月の時価総額40兆円と比較するとほぼ倍に増えています。
また、インドの主要企業の株価指数ともいえるNIFTY指数の「業種別構成比」をみると、IT企業の比率は約20%で、その他の産業にもきれいに分散されています。特定の産業の動向に大きな影響を受けるというより、多くの産業がバランスのいい業種構成で指数が構成されていることが分かります。
NIFTY指数のこれまでの推移をみると、数回の経済的、政治的ショックによる調整はありますが、長期では成長トレンドを描いています。
しかし、ご注意いただきたいのは、インドは新興国であるため、さまざまな要因で株価が乱高下する可能性があることです。長期のスパンでみると、1,000ポイントから4,000ポイントまで上昇していますが、2003年は70%以上上昇、1995年は20%以上下落など、変動が大きいことがわかります。インド株をポートフォリオに加える際には、この値動きの大きさも認識しておく必要があると思います。
2003年以降大きく上昇したインド株式市場
各国株価指数の推移(現地通貨ベース、1998年12月〜2006年4月)

出所:Bloomberg。インド株はNifty指数、中国株はH株指数、日本株はTOPIX、米国株はS&P500指数、英国株はFT100のデータより作成
※1998年12月末を100として指数化
他国に比べても、インドと中国は高成長を遂げていますが、「2003年以降大きく上昇したインド株式市場」というグラフでは、上がっていることだけでなく、日本、アメリカ、イギリスなどの先進国に比べてぶれ幅が大きいことを見ていただきたいと思います。
魅力的な企業収益でさらなる成長が期待できる
インド株市場は5月中旬から大きな調整に入りました。その要因や今後の展望につきまして、私どものアジア株式運用部門の責任者のコメントを、ご報告させていただきます。
『インド株式市場は今年も好調で5月10日にはNIFTY指数が過去最高値の3,754ポイントまで上昇、2006年の年初来からの騰落率は約32.4%のプラスです。そこから急落し、5月31日のNIFTY指数は2006年2月後半レベルの3,071ポイントとなりました。その要因は3つ挙げられます。
ひとつは米国の利上げです。5月10日にアメリカで利上げが発表され、実施されました。6月も利上げが継続されるのではないかという憶測が広まったことで、先進国においても、他のBRICs諸国においても、世界的に株価の下落が発生しました。
2つめはBRICs諸国において高リターンを求めた流動性資金が引き揚げられたことです。リスク資産で利益を確定したうえで、米国債など、比較的安全性の高い資産へのシフトが始まりつつあり、資金流出が起きました。
3つめはインド国内の問題です。インドでは登録された特定の外国の投資家だけが株を買うことができますが、1年以内の売却で得られる短期のキャピタルゲインに対し、現状10%の課税が引き上げられるという噂が流れました。これに伴い、外国人機関投資家がさらに資金を引き揚げてしまった。インドの大蔵大臣が外国人機関投資家はこの限りではないという発表をしましたが、不信感を拭うことができず、外国人機関投資家の資金流出が続き、5月単月で16億ドル超の資金が流出してしまいました。
今後の見通しについては、インド株については中長期的な視点では悲観的になる必要はなく、まだまだ成長が期待できると考えております。株価を形成するのは何か?株価を形成するのはインド国内の経済であり、インド企業の業績・利益です。インド経済は7〜8%を継続する、底堅い、高い成長率を誇っています。急落に伴ってインド企業が業績について下方修正していることもなく、2006年度は平均して17〜20%の利益成長が見込まれています。株価が割安か、割高かをみるPER(株価収益率)、をみても、私どもは割安ではないが割高でもない、とみております。インド企業の利益は底堅い成長を遂げており、PERが割高感を感じさせるような水準にはならないのではないかと考えています』
BRICs諸国に投資する際には短期的な調整局面が発生しますから、長い視点で投資を考えていただき、皆様の資産活用にお役立ていただければと思います。
- はじめに
- 高成長のインドを支える要因とは
- インド株市場の規模とこれまでの動き
- セミナーで寄せられたご質問

