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全体に漂う将来的な円売りの大きな動き
中長期的にはポンド・円は買いに
次はポンド・円です。これからお話しする通貨すべてに言えるのですが、長期的な下げのトレンドが、ドル円が79.75円をつけた1995年付近を境に反転しつつあるということです。そしてポンド円の場合は大きな三角保ち合いを去年上抜きましたので、中長期的にはポンド円は買いになっています。イギリスに比べて日本が劣っているというのはちょっと納得できないのですが、ポンド・円は長期的には上昇トレンドになりつつあります。ドル・円もポンド・円も、すべて買いになっています。
ということはドル・円でお話ししましたように、1995年付近を境にして日本のファンダメンタル、日本の成長率よりも米英の方が大きくなっているということ、そして何か円を売る大きな動きが出ているんじゃないかということがうかがい知れるわけです。たとえばそれは日本の少子高齢化とか貯蓄率が減ったとか、日本の莫大な借金などが背景にあるのかもしれません。債務が大きければ、インフレにしなくてはいけない。インフレにするというのは通貨が安くなるということですから、円は安くなる通貨という宿命にあるということかもしれません。
ポンドは最近発表された経済指標が悪かったため、利下げする可能性が出ています。ですから少し弱くはなっているのですが、中長期的には上昇トレンドです。ポンドを買っていれば金利も稼げますし、もしドルが暴落したときにはポンドは上昇しますから、分散投資という観点からは、ドル・円だけでなく、ポンド・円、豪ドル・円、カナダ・円とかも保有しておいたほうがいい、ということです。
絶好の買い場が訪れるかもしれない2006年
最後に、豪ドル・円、ニュージーランド・円ですが、いづれも通貨高によって貿易赤字が増えていますので、国債の格下げの懸念が出ています。
ボラード・ニュージーランド準備銀行総裁、カレン・ニュージーランド財務相がNZドル安を求める発言をしていますので、売り介入、あるいは金利引下げのリスクがあります。しかし三角保ち合いを上抜けて、上昇トレンドに入っています。短期的なリスク要因はあるでしょうが、中長期的には投資対象としてはポートフォリオの中に入れておいてもいいのではないか、と思います。
以上お話ししてきましたが、結論としては、2006年は「ドル・円高値8年サイクル」、「米議会中間選挙の年」から、ドル・円はどこかでピークをつけて下がるだろうということです。たとえば130円〜135円程度まで上がって、110円程度まで下がるとか、おおまかにはそういったイメージをもっています。そして下がったときに、利上げも打ち止めになったら、そこから2年間ぐらいの期間で20%ぐらいは上がるというのが過去のパターンですから、2010年に向かって上昇していくのではないか、という相場観を持っています。ですから2006年後半にかけて、ドルの買い場がくるのではないかというのが私の本日の結論です。本日は長い時間、ご静聴ありがとうございました。
- はじめに
- 2006年のドル・円・ユーロの変動要因の概要
- ドル・円相場を決定するアメリカの通貨政策
- 今年のシナリオは「ドル・円は高値反落」
- 月齢サイクルとドル・円相場の関係を見る
- 2010年に向かって注目のアメリカの株式
- 日本の金利引き上げは2008年以降か
- ユーロ・ドル、ユーロ・円の見方について
- 全体に漂う将来的な円売りの大きな動き

