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セミナーレポート
ソニーバンク外貨預金セミナー:2006年1月18日 2006年 新春

必ずお読みください 外貨預金の重要事項

ユーロ・ドル、ユーロ・円の見方について

米欧の金利差に反応するユーロ・ドル

次にユーロ・ドルのお話しをさせていただきます。ユーロは発足以来、2000年に0.8ドル台まで下がって、その後2004年に1.36ドル台まで上昇しました。2005年はアメリカで本国投資法という時限立法が施行されましたが、これはアメリカの企業が外で稼いだお金をアメリカに戻す場合、通常は35%の法人税が課税されるけれど、去年に限って5.25%にして減らしてあげます、という法律です。海外にお金を置いているグローバル企業などは、どんどんお金をアメリカに戻して、設備投資などに使って下さい、ということで、ユーロ売り、ドル買い活発になりました。今年はそれがなくなりましたので、1.2ドルあたりで上下している状況が続いています。

ユーロとドルというのは、米欧の政策金利差が一番如実に反映している関係です。

図:ユーロ・ドル 米欧金利差

このグラフの青の方がFF金利ですね、4.25%、赤がユーロ圏の政策金利2.25%です。ドル金利の方が高いときはユーロが売られる、ユーロ金利の方が高くなったらドルが売られるという関係です。そして2004年の末に、ドル金利が2.25%になってユーロ圏金利2.0%を上回りましたから、ユーロ安・ドル高になっています。今後、この差が縮小していくかもしれませんが、グラフが再び交錯しない限りは、ユーロ買い・ドル売りの大きな動きにはならないのではないか思います。アメリカの地政学的リスクはいろいろありますけれど、金利差からいけば、ユーロ・ドルの方向転換が起きる状況ではないということです。

統一への機運を見定める必要があるユーロ

次にユーロ・円ですけれど、

図:ユーロ・円 長期

これは皆さんご存じのように斜行三角形ができていますね。斜行三角形というのは相場の最終局面に出るものです。「騙し」となる可能性はありますが、とりあえず現状は、上値が切り上がって下値も切り上がっているという斜行三角形で、いずれは下に落ちる可能性が高いということがいえます。それまでは140円台では売って、131円台では買うというレンジ取引でやっていくしかないと思います。今度は中期のチャートを見ますと、

図:ユーロ・円 中期

143円をヘッドにしてヘッド&ショルダーズができています。トレンドとしては別にこれといったものはいないのですけれど、ヘッド&ショルダーズが完成するにはネックラインが必要ですね。ここを下抜ければとりあえず143円から137円ぐらいの幅で6円ぐらいには落ちるというのが教科書的な見方です。ですから137.60円あたりを下抜いたらユーロ・円は売りということになります。

ではユーロを整理しましょう。ヨーロッパは過去2度の大戦を経験したわけですが、統一をすれば恒久平和が図れるということで、フランスとドイツ中心となって欧州統一を進めてきました。まずは経済的な統合ということで、統一通貨であるユーロを作りました。金融政策面では、欧州中央銀行を創設しました。しかし財政政策面では、統一できず、各国の財務省に委ねたままですので、「安定・成長協定」という財政規律を作りました。この財政規律をちゃんと守らなければユーロの信用性がなくなるわけですが、2005年、ドイツとフランスが規律を緩和させてしまいましたので、ユーロ売りとなったわけです。
経済的に統合した後には、政治的な統合を目指すわけですが、政治的統合の象徴ともいえる、欧州連合(EU)憲法の批准が、フランスやオランダの国民投票で否決され、2006年11月発効予定だった憲法が先送りされました。ヨーロッパ連邦という大きな理想に向かってのスケジュールが大幅に遅れたことで、ユーロ売りになったわけです。ただし、憲法をなんとかしようという動きがまた始まりつつあるやに聞いています。もう一回政治的な統合をやろうという機運が高まっていて、現在はユーロ売りが止まっているということです。

2006年のユーロのスケジュールですが、フランスは2007年の選挙ではシラク大統領が負ける公算が高く、政治的にはレイムダック(政権末期の停滞)がはじまっています。ドイツは去年政権交代がありました。イタリアは今年総選挙があるのですが、政権交代の可能性があります。そうなりますと、ユーロ圏の統一を目指していた各国の主要な政治家が政権の表舞台から退場させられる可能性があります。ユーロにとってマイナス要因といわざるを得ません。
買い要因としては、ロシア、中東、中南米の中銀が、外貨準備をユーロに移し変えていること、政策金利は2.25%に引き上げられましたが、今後もインフレ抑制のため追加利上げの可能性があること、ユーロが安くなったことでユーロ圏の景気回復が進んでいること、などが挙げられます。

 

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