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セミナーレポート
ソニーバンク外貨預金セミナー:2006年1月18日 2006年 新春

必ずお読みください 外貨預金の重要事項

2006年のドル・円・ユーロの変動要因の概要

大きなポイントは金利と原油価格

株式会社フィスコで為替担当アナリストをさせていただいております山下と申します。本日は2006年の為替変動について、ドル円相場を中心に、どういったシナリオをもって臨んでいくかといったことなどをお話しさせていただきます。

まずは、ドル・円・ユーロそれぞれの変動要因についてまとめてみました。

ドル・円・ユーロ変動要因
  上昇要因 下落要因
米ドル
  • 高金利 (4.50%〜5.50%)
  • 財政赤字縮小 (歳入増)
  • 貿易赤字縮小(景気減速)
  • 利上げ打止め⇒株・債券上昇
  • 住宅バブル崩壊懸念
  • 財政赤字拡大 (歳出増)
  • 貿易赤字拡大(景気拡大)
  • 地政学的リスク再燃
日本円
  • ゼロ金利⇒利上げ
  • 景気回復⇒日本株投資
  • 中国人民元切り上げ
  • ゼロ金利⇒マイナス実質金利
  • 海外投資拡大⇒資本輸出国
  • 原油価格上昇
  • 増税 (定率減税廃止&消費税)
ユーロ
  • 景気回復
  • 追加利上げ(2.25%⇒2.5〜3.00%)
  • 米地政学的リスク⇒外貨準備のユーロシフト
  • 景気低迷
  • イタリア総選挙(ユーロ懐疑派)
  • ドイツ構造改革頓挫
  • 欧州連合憲法&安定成長協定

ドルの上昇要因としてはまず、昨年からテーマになっていますアメリカの政策金利引き上げが、どこまでいくか。FF金利(フェデラルファンドレート)は1月に上げれば4.50%になります。2004年2月に、グリーンスパン米FRB議長が利上げをしていくことを市場に警告しました、その大きな理由のひとつは住宅バブルを潰すということでした。ところが住宅バブルは潰すことができず、バーナンキにFRB議長の座を渡すことになるわけですが、バーナンキがグリーンスパンの路線を踏襲するのであれば、住宅バブルが崩壊するまでは利上げは続くでしょう。次の要因はインフレ懸念。その最大の要因は、原油価格の高騰です。原油価格が高騰し続ける限り、インフレ懸念というのは払拭されません。ですからFF金利は4.5%では留まらず5.5%ぐらいまではいくかもしれません。
さらに財政赤字と貿易赤字のそれぞれが縮小すれば、双子の赤字が解消ということで、ドル高要因になります。

これはよく誤解されている方がいらっしゃいますが、アメリカの金利が上げ止まったら、ドルは売られるといわれています。しかしながら、今回のような連続利上げをやり、これ以上金利が上がらないということになりますと、アメリカの株と債券価格が上がります。過去のパターンからいいますと、ドルは利上げが打ち止めになった時点から、だいたい2年程度の期間、20%程度上昇しています。120円で打ち止めになれば20円ぐらいは上昇する可能性があるわけです。ですからアメリカの政策金利が上がらなくなった時は、ドルにとっては売り要因ではなく、アメリカの株式、債券価格が上昇しますから、ドル高要因になるわけです。

住宅バブル崩壊=ドル安ではない

次にドル安要因を見てみます。地政学リスクは、今後イラクからイランに移りそうですけれど、これはアメリカにとって非常によくない材料です。それとドルにとって最大の売り材料でもある双子の赤字の拡大、これも売り材料です。ドル安を主張される方の最大の要因のひとつに、住宅バブルの崩壊があります。確かに住宅バブルが崩壊すれば、アメリカ経済にとってよくないわけですが、過去、住宅バブルの前は株のバブルだったんですね。グリーンスパンが株のバブルを潰したわけですが、その後に住宅バブルが来たんです。今度住宅バブルが崩壊したら、バーナンキは株のバブルを起こせばいい。住宅バブルが崩壊したからといって、必ずしもドル安ではないということです。金利引き上げをやめたら、ニューヨーク株式市場のバブルがあるかもしれません。

ニューヨーク株式市場は約10年周期でピークを迎えています。2000年には2000年問題があり、大量の資金を市場に供給したため、ITバブルが起こり、ニューヨーク株式市場は高騰しました。その10年前の1990年は東京株式市場のバブル、日経平均株価が3万8千円をつけた時です。そして2010年は、2000年問題のときに行ったいろいろ設備投資を更新しなくてはいけない時期です。ですからアメリカの金利引き上げが終った後、2010年に向かって、ニューヨーク株式市場は上昇していく。その上昇トレンドを、ニューヨークのファンドマネージャーたちは待ち望んでいるわけです。アメリカの株式市場が上昇する可能性があるため、ドルも上昇する可能性があるということが予想されるわけです。

次に円の変動要因です。日銀による量的金融緩和は春頃終る見通しですが、量的金融緩和が終った後も、日本銀行はしばらくゼロ金利政策を続けようとしています。ゼロ金利政策を今年の秋頃に止めて、0.25%程度利上げしていけば、円を買う要因になります。逆にずっとゼロ金利のままであれば、金利はゼロでも、物価はデフレだったものがインフレになりますから実質金利はマイナスになります。ということは円を借りれば借りるほど得をするということです。ですから円を借りて、外国為替市場で外貨に交換し、金や原油や外国通貨に投資する「円キャリートレード」という取引がますます盛んになる可能性があります。

次の円の下落要因は、原油価格の上昇です。日本というのは過去30年間ぐらい、毎年約15億バレルの原油を輸入しています。過去の石油ショックの時もそうでしたが、原油価格が上がれば上がるほど、ドルをたくさん買わなくてはいけないため、ドル高・円安材料になるわけです。次の円安要因は増税ですね。1989年に3%の消費税を導入したときも、1997年に3%を5%に上げたときも円安になっています。増税というのは円安要因だということです。

 

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