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Chapter 6:利便性から住宅ローンを比べよう
金利タイプのバリエーションをチェック
住宅ローンを選ぶ際には金利の高低に目がいきがちですが、手数料などのコスト面も大切ですし、何十年という長いお付き合いになるため、メンテナンス(見直し)のしやすさといった利便性も重要です。
これらはおもに金融機関によって異なりますから、借入先の候補としてイメージしている金融機関について、しっかりチェックしたいところです。いろいろな金融機関の住宅ローンが比較できるチェックシートを用意しました。ここからは、このチェックシートに沿ってお話を進めていきましょう。
住宅ローン選びのチェックシート(PDFファイル 468KB)
まずチェックしたいのは、金利面です。金利が固定される期間が短いものや長いもの、完済まで金利が変わらないものなど、取り扱う金利タイプのバリエーションが豊かであるほど、自分に合ったプランが立てやすくなります。
とくに金利上昇による返済額アップに対応しにくい方は20年から全期間など、金利が長期間固定されるタイプを扱っているかを確認。
固定金利期間が長めで安心感の高いタイプと、金利の変動リスクは高いものの金利が低いタイプなど、複数の金利を組み合わせたい方は複数の金利タイプをミックスできること、5年〜10年固定を扱っていることが条件になりそうです。
金利優遇キャンペーンの有無や、その内容もチェックしましょう。金利優遇についてはChapter2でも述べましたが、当初の割引幅が大きいものは、当初期間終了以降、割引幅が縮小され、返済額が大きく増える可能性があります。返済期間が20年以上になる場合は、全期間一定で割り引かれるタイプや一定期間経過後も割引幅が大きいもののほうが安心ですし、返済総額が抑えられます。
また変動型で固定金利選択型に切り替えると優遇がなくなるタイプでは、金利上昇時などに安心感の高いプランにすることが難しくなってしまいますので、要注意です。

金利タイプ変更のしやすさも重要
変動型を利用する場合は金利の動きをチェックし、金利上昇時には固定金利選択型に切り替えるなどのメンテナンスが欠かせません。その意味でも、途中で変動型から固定金利選択型に切り替えできることは必須条件でしょう。
民間の住宅ローンの多くは毎月末に翌月の金利が決まる(発表から金利改定までに間がない)うえ、変動から固定への変更は次の返済日から適用されます。このため、上がる前の金利で切り替えをするのはシステム上困難です。対してソニーバンクでは、毎月中旬に翌月の適用金利が発表されます。「来月金利が上がるから固定金利選択型へ変更したい」と思った時、ネット上で手続きすれば当月の金利が翌日から適用されます(利息は日割計算)。つまり、金利の上昇局面でも、上がる前の金利で長期固定などに切り替えができるわけです。
変動から固定に切り替える際や、固定期間が明けた時に再度、固定を指定する場合には手数料がかかる金融機関がほとんどですが、無料の金融機関もありますので、チェックしてみましょう。

コストを含めてお得度を比べる
コスト面についておもにチェックしたいのは、融資手数料、団信保険料(団体信用生命保険の保険料)、保証料の3つです。
融資手数料は借入額に関わらず一律に設定されているケースがほとんどですが、最近は「融資額の何%」という形や、手数料を多く払うほど低い金利で借りられる、というタイプも増えてきています。このようなタイプでは手数料が数十万円にのぼることもあります。
団信保険料は金利に含まれている内枠方式がほとんどですが、公的融資やフラット35など別途負担となる外枠方式もあります。
保証料はほとんどの金融機関で必要となっています。契約時に一括で支払う場合と、毎回の返済額に上乗せして支払う場合があり、一括払いのほうが割安です。保証料は数十万円にのぼるため、ソニーバンクなどの保証料不要の金融機関では大きなコスト削減になります。
金利が低くても、団信保険料や保証料を考慮すると割安感が薄れるケースもありますから、コストも含めてお得度をチェックするといいですね。

繰り上げ返済のしやすさは?
住宅ローンは定年までに完済するのが鉄則ですから、定年後も返済が残る場合には、途中で繰り上げ返済をして完済時期を早める必要があります。利息軽減効果も得られますし、繰り上げ返済でローン残高を減らしておけば、金利上昇時に返済額のアップを抑えられます。
民間の金融機関では少額からできる例がほとんどですが、公庫やフラット35では100万円からとなっています。
また多くの金融機関では手数料がかかり、利用している金利タイプ(変動型か固定金利選択型か)や、繰り上げ返済する金額などによって手数料が決まっています。
さらに重要なのが、手続きの方法。電話で申し込みができても、後日、書類手続きが必要ではちょっぴり面倒ですし、忙しい方にとっては来店の必要があるというのもハードルが高そうです。ネット上で手続きが完結するなど、利便性が高いことが大切です。
少額から、低コストで、便利に、繰り上げ返済できるのが理想的ですね。

居心地のいいローンを選ぼう
個々の状況に合わせて住宅ローンを選び、必要に応じて金利タイプを変更したり、繰り上げ返済で利息軽減を図る。そのためには選択肢が豊富で、メンテナンスがしやすい金融機関であることが重要です。
複数の金融機関を比べる場合、金利水準7割、使いやすさ3割程度の比重で総合的に判断するのが適切だと思います。こまめに繰り上げ返済するなど、メンテナンスに力を入れたい方は、4割程度まで使いやすさの比重を上げるといいでしょう。
さまざまな観点で比較検討することで違いが見えてきますし、どんな借り方・返し方をしたいかが明確なら自分にとって重要なポイントも分かりやすく、相性のいい金融機関が見つけやすいでしょう。
借り換えを考えている方もチェックシートを使って、借り換え先のローンを選んでみてください。コストも含め、使いやすい、居心地のいいローンを選びましょう。
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深田 晶恵(ふかた あきえ)
CFP。(有)生活設計塾クルー取締役。外資系電機メーカーを退職後、FP資格を取得。FP会社で実務経験を積み、98年に独立。02年、生活設計塾クルー取締役に就任。著書に「生命保険はこうして選びなさい(共著)」「年金はこうしてもらいなさい(共著)」など。「住宅ローンはこうして借りなさい」の新版を近日出版予定。
(有)生活設計塾クルー:http://www.fp-clue.com/
この記事はアサヒ・コム広告特集として2005年8月22日から10月31日に掲載したものを収録したものです。金利その他の数字、情報はすべて掲載当時のものです。
第1章 住宅ローンの最新事情をおさえよう
第2章 借入プランを立て、利用するローンを選ぼう
- Chapter 4:借入額と購入予算を決める
- Chapter 5:自分のリスクを踏まえてローンを選ぶ
- Chapter 6:利便性から住宅ローンを比べよう

