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スペシャルインタビュー
ウェブサイトインタビュー ニフティ『ポッドキャスティングジュース』編

声は人間の感情を伝えるやさしいメディア

ブログや掲示板、ケータイメールといったネットが生んだ「テキスト」の文化は、私たちのコミュニケーションを豊かにしました。また一方で文字だけのやりとりは、どこか温かみが欠けていたり、ともすると受け取りかたにすれ違いを生みますよね。声や話しかたが伝えるその人の個性や微妙なニュアンスは、ネット文化に人間味を加えるということも期待されると思いますが。

おっしゃるように、声というのは人間の感情が伝わりますね。仕事柄、私は個人でポッドキャスティングをされているユーザーのかたとお会いする機会があるのですが、声を先に聞いていると、お会いした時にイメージのギャップがないです。逆に、ブログの文章をずっと読んでいたかたとお会いすると、たいていの場合、すごいイメージのギャップがあるんです(笑)。 ただ、個人のかたがネットから発信する場合、いい意味でも匿名性というのがひとつの特徴だと思います。私の場合も最初はそうだったのですが、自分の声を録音して、改めて聞いてみると「自分ってこんな声だったのか!」って、ちょっと愕然とするんですね(笑)。等身大の自分が、ありのままに表現されてしまうのが、ポッドキャスティングのよさでもあり、一部のかたにとっては気恥ずかしさかもしれません。

ポッドキャスティングで配信されているのは声だけではないですよね。特に個人のかたは、ユニークな音声コンテンツを配信されているとうかがっています。

そうですね。たとえば海の近くに住むかたが、その日の波の音を毎日配信しているといったサイトがあります。波の音なんて、いつも同じと思いがちですが、日によって微妙な違いがあって、聞いていると不思議にほっとしたり、癒されたりするんですね。それから、お住まいの場所の周辺に昔からのお祭りがたくさんあるという方が、お囃子の音や、御神輿を担ぐ時のかけ声などを収録して配信しているといったケースもあります。

ポッドキャスティングというのは、ICレコーダーとパソコンに接続できるマイクが最低限あれば、後はブログにアップするだけですから、お金をかけずにすぐ始められるんです。後はそのかた自身の発想ですとか、ユニークな着眼点があれば、多くのかたに楽しんでいただけるコンテンツができると思います。

ソニーバンクのスタッフの間でも、英会話の勉強をかねてアメリカのニュースサイトで経済情報を音声で聞いたり、トップ経営者が大学で行った講演を聞いたりと、ポッドキャスティングは広まっています。清水さんご自身はどんな番組を楽しまれていますか。

たくさんありますけれど、ひとつは音楽を紹介する番組です。もちろん著作権などの問題をクリアした上での話ですが、たとえばDJのかたたちがいいと思った曲をセレクトして、紹介している番組です。いまは新しい音楽に接する機会って、テレビのCMやラジオが主流になっていますが、自分が好きなアーティストやジャンル以外に、なかなか広がっていかなかったりするでしょう。もともと音楽はポッドキャスティングと相性がいいコンテンツですから、これからもっと広がっていくといいと思っています。

ソニーバンクでもこの冬、ポッドキャスティングを使った金融情報の配信を期間限定で始めました。企業のサイトとポッドキャスティングの関係ということでは、どのように考えていますか。

企業のメリットとしては、まずはやはりコミュニケーションの上で「感情が伝えられる」ということです。たとえば、ある新商品を出す場合に、その商品を開発した方が自分の声と言葉で商品の特長や自分自身の思いといったものを語れば、説得力のあるものになるはずです。それから、ソニーバンクさんの場合のように、トップのかたが自分の言葉でお客様にメッセージを伝えることも、これからは広まっていくでしょう。

最後にポッドキャスティングの未来について、清水さんのご意見をお願いします。

先ほど、ネット文化が生んだ新しい文字コミュニケーションのお話がありましたが、最近では女子高生の間で方言がブームになったり、「声に出して読みたい日本語」といった本がベストセラーになったりと、話し言葉に対する関心がちょっと高まっていると思うんですね。それと、番組を外に気軽に持ち出せるポッドキャスティングは、現実世界と根付いたサービスですから、ネットとリアルな世界を繋ぐ展開ができれば、新しいメディアとしてさらに可能性は広がっていくと思います。

それと、一番大事なのは、ポッドキャスティングは聞く楽しみだけではなくて、個人のかたが発信者として気軽に参加していただける楽しみがあるということです。私たちは開かれた場の提供をこれからもしていきたいですし、ご自分が聞きたいポッドキャスティングがすぐ検索できるようなサイトもつくっていきたいと思っています。

清水孝治

清水孝治

早稲田大学卒。2001年にニフティ株式会社に入社し、
携帯電話向けのサイトなど新規サービスの企画に関わる。

2005年4月からポッドキャスティングのサービス企画を担当。

7月にPodcasting専門サイト「Podcasting Juice」の提供を開始。

 

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