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スペシャルインタビュー
メディアに訊く 日経WOMAN編集長 野村氏編

目の前の仕事に打ち込まなくては道は開けない

さて、いつも編集長の方にうかがっている質問なのですが、野村さんの仕事に欠かせない「七つ道具」とは何でしょう。

道具というとモノですか?うーん困りましたね(笑)。よく「いつもどんな媒体を読んでいるんですか、情報源は何ですか」と聞かれるのですが、定点観測をしている情報源という意味では、私にとっては読者アンケートがもっとも大切です。これは今の働く女性たちの思いが反映されていて、同じテーマに対しても数ヶ月での間でも微妙な変化があるんですよ。読者の声をきちんと分析していれば、どういった紙面を作ればいいかは見えてきます。
特に20 代後半の読者は、留学して戻ってきてもまだ30歳前ですし、結婚とか転職とか、いろいろな選択肢があります。それだけに、自分の生き方に迷うことも多いわけです。
そんな彼女たちが私たちに寄せてくれる声に、きちんと応えて、応援していきたいということですね。

野村浩子氏

最後の質問ですが、野村さんの座右の銘はなんでしょう。

なんだか恥かしいですね(笑)。実は、最近、過去6年間の「ウーマン・オブ・ザ・イヤー」の方々のインタビューをまとめた本を出したのですが、その帯に「幸せの種はすぐ目の前にある」というキャッチコピーをつけたんです。座右の銘というわけではありませんが、読者の方たちにいつも伝えたいと思っているのはそのことです。
私が記者として仕事を始めたころ、8ページの記事を書くのに一冊本が書けるぐらい取材をしていたんですね。「なんでそこまで」と人にいわれても、私自身がもっと知りたいし、もっと伝えたいという思いがどうしてもあって、できる限りのことはしました。でも、ページ数は限られていますから、伝えきれないものが毎回たくさん残ってしまいました。今になって思えば、そういった取材は決して無駄にならなかった、すべて自分の貯金となって、いまの仕事に繋がっていると思うんです。
仕事がうまくいかないと、「何かもっと自分に向いた仕事があるんじゃないか」とか、「転職をした方がいいのではないか」と考えて、周りをキョロキョロ見回して、目の前の仕事をおろそかにしがちです。でも、そういうふうに考えていても、何も見つからないんですね。目の前の仕事に打ち込むことでしか、本当にやりたいことは見えてこないと思います。

『日経WOMAN 編ウーマン・オブ・ザ・イヤー しびれるほど仕事を楽しむ女たち』

野村浩子氏

野村浩子

お茶の水女子大学卒。88年より日経ホーム出版社で
ビジネスマン向けの月刊誌「日経アントロポス」創刊に関わり、
95年から『日経WOMAN』副編集長に就任、2003年1月に編集長に。

 

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