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外貨情報
外貨預金活用ガイド

必ずお読みください 外貨預金の重要事項

vol.2 自分の投資スタイルをもつ

まずは小額。余裕資金ではじめる。

外貨預金に関心のある方から、「いつ始めるのがいいでしょうか?」という質問を受けることがあります。パソコンやテレビを買い替える時のように、もう少し待った方がいいのではと逡巡して、なかなか始められないということですね。
しかし、最良のタイミングなど、後になってからしか分かりません。まずは少額の余裕資金、つまりすぐに使う予定のない資金で始めてみるのがいいと私は思います。

また、買った時(始めた時)の為替レートが自分の中での基準になるのは当然ですが、一方で、そのレートは相場の動向には無関係だということもお忘れなく。
これから始める方は、「今日は下がった」、「来週は上がるだろう」といったニュースを気にしすぎるより、半年とか1年、あるいはそれ以上の長い期間での為替の動きを、チャートなどで大きく把握することが大切です。

ところで、外貨預金って、日本人のメンタリティに合った商品なのでは? と思うことがあります。為替は株式よりも参加者がずっと多い市場ですから、その分動きが緩やかで、動き方にも癖が出やすいものです。みんなの動きを先読みして、それに合わせるというのは、日本人は得意とするところですよね。

たとえば1米ドルが105円を切ったら買ってみようとか、110円になったら売って利益を確定しようといった、「キリのいいところ」で決断をしたい心理が、人間にはあります。キリのいい数字や、最高値、最安値に近づいた時というのは、「みんなはどう考えるだろう」と考えてみるいい機会といえるでしょう。

以前、外貨預金の大きな楽しみは、「世界と繋がっていることを実感すること」と表現したことがあります。その次のステップが、このような一般社会での人づきあいの延長線上のような、他人の気持ちを感じとりながら自分の行動を選択するといった奥深さだと思います。

定期預金の金利表示は良く確認を。

金融商品というのはよくできていて、大きな利益が期待できる商品は、それ相応のリスクが伴います。大切なのは、リスクの中身をきっちり理解し、納得した上で付き合うことです。たとえば自分の結婚相手に、他人から見れば我慢できない欠点があったとしても、自分にとってそれが気にならないことであれば付き合っていけるわけですよね。一番問題なのは、悪い面を知らないということ。投資もそれと同じです。

外貨預金は為替変動によっては元本割れを起こすこともあります。これはもう、多くの方が分かってくださっているでしょう。ただ、まだ誤解されている方が少なくないと感じるのは、定期預金の金利、特に「年利」、「年率」といった言葉についてです。

たとえばよくキャンペーンなどで見かける「預入期間:1カ月、年利12%」の外貨定期預金に100米ドルを預けたとします。満期の1カ月後、もらえる利息が12米ドルだなんて凄い! と思った方はいらっしゃいませんか? 年利や年率は「1年間預けた場合の利率」という意味です。この場合は、金利は12%の1/12、つまり1%なので、利息は1米ドル(税引き前)。しかも、キャンペーンの好金利が適用されるのは最初の1カ月だけで、後は“フツー”の水準に戻ってしまうのです。外貨定期預金では、こういった利率の表示や、その利率がいつまで適用されているかなどをよくチェックすることが大切です。

図:年利の考え方

それぞれの外貨に役割を持たせる。

さて、外貨預金の経験を少し積まれた方には、複数の外貨にそれぞれ役割を持たせることを意識してほしいと思います。そのためには、それぞれの外貨の特徴を知ることが必要になります(各通貨の詳しい特徴についてはSection3で紹介します)。

たとえば豪ドルやニュージーランドドルについて、初心者には「リスクが大きいので注意しましょう」といわれますが、為替差益を大きく狙いたいのであれば、そもそも動きの大きい通貨でなければチャンスも少ないわけです。この段階ではリスクと自分の許容度との関係を改めて見つめて、ご自身の投資スタンスを決めてください。

大まかな考え方として、ユーロやポンドは米ドルと反対の動きをすることが多いですし、その他のマイナー通貨は値動きが大きいといえます。最近では金融機関が取り扱っている外貨の種類もかなり増えてきていますので、それぞれの通貨の色づけを自分の中でハッキリさせた分散投資をしてください。

図:米ドルとユーロの為替レートの動き

最後に、外貨預金の為替手数料が下がってきたことで、単純に「どっちが儲かるか」と比較されがちな、「外国為替証拠金取引(FX)」についてお話ししておきたいと思います。

外貨預金は、円資産の将来リスクの分散や、利息収入、何よりも外貨ベースでは、元本が保証されているといった「預金」であり、投資のプロではないごく一般の方たちにも使いやすい商品です。一方、少額の証拠金を担保に、投資金額以上の収益が期待できるFXは、同時に投資金額以上の損もあり得る商品で、初心者の方が安易に始めるのは経験面でも時間面でもかなり難しいものです。初心者ほど、華々しく見えるものに目がいきがちですが、まずは特徴の違いをよく知った上で、ご自身なりの選択をしてください。

この記事はasahi.comに2005年6月27日から2005年8月31日まで掲載したものを収録したものです。
為替レートその他の数字、情報はすべて掲載当時のものです。

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