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セミナーレポート
ソニーバンク投資信託セミナー:2005年7月15日 中国株投資の魅力2

必ずお読みください 個別ファンドの重要事項

人民元切り上げは…

和泉
続いて、本日の本題でもある、人民元切り上げについてお伺いしたいのですが。人民元切り上げの意味。あるかどうかといったらあるのでしょうけど。
司馬
長い目でみればそうです。ある中国のシンクタンクが出しているレポートに、中国は米国に遅れて80年、日本に遅れて50年と言っています。これは非常に大きなヒントで、現在の中国の公害はすごいです。1920〜30年代は米国がすごかった、日本は昭和40〜50年代ですね。これはどこの国でも経験していることです。その時に経済を優先してしまいますから。これを通貨にもどすと、日本の1970年のニクソンショックと似ていると思います。現在の中国の貿易行動とニクソンショック当時の日本の貿易行動と非常に似ています。日本が本格的に米国に輸出し始めたのは、1980年からです。電気、自動車などが爆発的に伸びました。つまり、ニクソンショックで為替が360円から240円へ引き上げられたのですけど、このあとの輸出はほとんど影響ないのですよ。
和泉
360円から240円へ引き上げがあっても影響なかったのですか。
司馬
貿易統計をみると日本の1970年代は貿易赤字になる年が結構あります。これは何故かと言うと、その当時の設備投資がすごかったのです。ドイツや米国などからかなり輸入していたのですね。今の中国はそれに似ています。今の中国も貿易黒字はそんなに増えてなく、何故増えてないかというと、機械などを輸入して膨大な設備投資をしているからなのです。その効果は、5年10年後に出てきます。これからの中国は、貿易黒字が増えてくるのでしょうが、たぶん爆発的に増えてくるでしょう。中国政府が人民元を切り上げないひとつの根拠は、貿易黒字が増えていないことです。過去数年間横ばいです。これから貿易黒字が増えることを考えると人民元切り上げは当然のことだと思います。
和泉
いまの話ですと、1回ではすまない感じですね。
司馬
そうですね。別の角度からみると今の中国の一人あたりのGDPは1100ドルです。日本は37000ドルぐらいですが、ここには為替レートが含まれています。切り上げがあると一気に跳ね上がりますね。日本でも過去そういうことがありました。それと同じ現象が起こりますね。今の中国の一人当たりのGDPは低すぎるので、こんなものではないと思います。
和泉
切り上げは長期的には行われるし、マーケットはすでに織り込んでいるし、何回かに分けて小刻みに行われる。そんなに中国の経済に悪い影響は出ないとお考えなのですか。
司馬
切り上げは、かならずしも悪い影響ではないと思います。
和泉
プラスとマイナスと両面があると思うのですけど、ちょっと説明していただいてよろしいですか。
司馬
為替が安いとは何を意味しているかと言うと、外国人からみるとものが安く感じるわけですよ。為替が高くなるとものが高くなる。これは、直接投資には影響が出ると思いますね。米国がドル高政策をとっている根拠はそこにあると思います。つまり、ドル安は米国が国として安くなってしまう。どこの国でもそうですが、自国通貨が弱いことを望む国はないのですよ。
和泉
日本は円安を待っているところがありますが。
司馬
まあ、そうですが、消費者からみれば輸入品が高くなるし、海外へ行っても高く感じるし、決して国はそれを望んでいるわけではないのですよね。景気に対して影響があるかというと、あるところもあります。輸出産業は影響があると思いますが、それがゆるやかな切り上げであればそれほど大きな影響はないと思っています。たしかに、通貨高になった場合、輸出製品の値段が高くなるわけですから、輸出の伸びが鈍化します。でも本当にそれだけかと言うことです。ひとつの例をとってみますと、デルコンピュータの工場が中国のアモイにあります。デルコンピュータのカスタマイズされたPCを発注したら届くまで7日間しかかかりません。発注してパーツを組み立て海運で運んでくるまでの時間がすごく短いのですよ。何故、短いかというとコンピュータの部品がその周辺に揃っているのです。通貨が高くなったからといって工場をよその地に持っていくことは簡単なことではありません。
和泉
輸入にとってはプラスですよね。
司馬
そうです。中国は、資源をたくさん輸入しています。もうひとつは、海外企業買収の購買力が高まります。現在、米国安全保障の問題でストップしていますが、中国海洋石油(CNOOC)が米国第9位のユノカルを買収しようとしています。日本円で約2兆円、過去最大の規模です。(当セミナー後、中国海洋石油はユノカル買収を断念しました。注:ソニー銀行)中国は米国に靴や衣服、機械などいろいろなものを売っています。米国は、中国に対して年間1600億米ドルの赤字を出しています。米国も中国になにか売らないと収支が合いません。もちろん米国も中国に航空機を売っていますし、米国国債は中国が買っていますが、金額が小さい。なんか売らないといけない。米国経済は、長期的にみるとマイナスなのですね。そういう意味では、通貨の切り上げは、中国企業による海外企業買収を誘発しますね。

 

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