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外貨投資の賢いはじめかた
講師:長尾数馬氏
株式会社ラピュータ ファイナンシャル アドバイザーズ 代表取締役
なぜ外貨保有か(1)日本の財政面
私は日本が好きですし、国の通貨が強い、つまり円高であることを望まないわけではありません。ですが、私は円安論者です。これからお話していく中で、皆さんも日本の将来について少し不安になられると思います。決して煽るわけではなくて、それだけ日本の将来を私は心配しています。まず私たちの国の現状を知っていただきたいと思いますが、ポイントは4つ。日本の財政面、日本の経済成長力、日本の国力、そして日本の資源・食糧事情です。

このグラフは、先進各国における一般政府債務残高、簡単にいえば国の借金の推移を表したものです。ここで注目は「対GDP比」という点でして、実は借金を計る上で重要なのは、その国のGDPに対する割合です。日本のGDPはいま円建て450〜500兆円。このグラフによると日本の債務残高はGDPの160%以上、単純に計算すると770兆円になります。さらに実際には隠れた債務がもっとありまして、それを入れると1000兆円の債務があるといわれています。日本の政府債務残高は、先進国間では飛び抜けて高いのです。
「借金が1000兆円あっても日本は大丈夫」とおっしゃるかたもいます。その言い分というのは、「日本の個人金融資産は1400兆円ある」と。まだ差し引きはプラスじゃないかというわけです。でもこのグラフを見てください。日本は世界で第2位の経済大国ですが、こんな財政状況では普通の企業であれば100%破綻です。
今、道路公団や郵政の民営化の動きがある中で、もっとやるべきことがあるだろうと言うかたがいらっしゃいます。でも実はあれがけっこう大きいんですね。郵政のポイントは財源だということです。お金がある。それを無駄遣いするので、財政はさらに悪くなる。そこを改革するのがポイントなのですが、これがうやむやにされるおそれがあります。一方で個人金融資産も増えません。今後、消費税率の引き上げは絶対ありますし、来年には所得税控除が減ります。皆さんの使えるお金がどんどん減る。個人金融資産も減るということです。そしてある時、国の債務と個人金融資産がひっくり返ったら、日本は破綻です。
ちなみに経団連の奥田会長は、試算によると日本は2025年に財政破綻すると堂々と報告しています。皆さんはどうしたらいいか。どうしようもないですね。国の無駄遣いは止められませんし、税金からも逃れられません。

