MONEYKitトップ > from MONEYKit > 投信レポート > モーニングスター投資信託レポート 高成長を続ける新興国市場の魅力
新興国市場の魅力について
先進国よりボラティリティは高いが、長期保有でリスクヘッジ可能
これまで見てきたように、新興国市場への投資に関しては中長期的に高い成長が期待できる半面、新興国特有の政治・景気動向リスクが加わるため、先進国よりボラティリティは高く、実際、表Cのように過去3年間に限っても主要株価指標の3カ月リターンの高低差は、日米欧先進国の30%台に比べ50〜70%と高くなっています。しかし、BRICs内において過去10年間の月次リターンのブレが最も大きかったロシアを見ると(図(4)-(5))、「長期保有」がリスク回避の有効な手法の一つであることが分かります。BRICsへの投資に際しては、表Dのようなプラスとマイナスの両面を考慮して、「長期スタンス」に立つと同時に、他の資産と組み合わせるなど「分散投資」を心がけたほうがベターでしょう。また、値動きを左右する現地情報をスピーディに入手できないかたは、専門家が運用する投資信託を利用した方が賢明でしょう。)
表C 3カ月リターンの高低差(過去3年間)
図(4) 月次リターン(ロシアRTS)
図(5) 保有期間の違いによるパフォーマンス(ロシアRTS)
| ブラジル | ロシア | インド | 中国 | |
|---|---|---|---|---|
| 注目点 | 豊富な天然資源・農産物 | 政治体制の安定化→改革の断行 | 豊富で安価な労働力&英語圏 | 2010年まで7%台の高成長予想(BRICs内最大) |
| 貿易自由化→中南米・中国向け拡大 | 資源価格高騰→財政・経常黒字、国債は投資適格水準 | ソフトウェアを中心にIT産業が拡大 | 世界の工場+世界の市場(車・家電の需要拡大) | |
| プライマリー・バランス(※1)の黒字化 | 資源大国、教育・科学技術はBRICs内最高水準 | バックオフィス、コールセンター、アウトソーシングが急成長 | 貯蓄大幅増→消費・国内投資増 | |
| 対内直接投資拡大 | 所得中間層の増加→内需拡大に期待 | 2050年まで人口増続く | WTO加盟→市場自由化に拍車 | |
| 物価安定、金利水準も低下 | WTO加盟(交渉中)→対内投資増 | 2030年代前半、日本を抜き世界第3位の経済大国へ | 国家プロジェクト(オリンピック、万博、西部大開発) | |
| 留意点 | 公的債務(03年末でGDP比60%) | エネルギー価格の動向(依存度:輸出1/2、税収1/3) | 財政赤字(BRICs内最大) | 人民元の切り上げ圧力、資本の自由化 |
| 原材料・農産物価格の動向 | 外国資本の逃避石油最大手ユーコス問題(※2) | 貿易の自由化(関税障壁大) | エネルギー不足→インフレ懸念 | |
| 所得格差(BRICs内最大) | 金融システム・行政改革の遅れ | ハード・ソフト両面のインフラ整備(電力・道路・幅広い教育) | 内陸と沿岸部の所得格差 | |
| 低貯蓄率 | ガス・電力民営化の失敗 | 公企業改革の遅れ(企業側の抵抗大) | 国有企業問題(不良債権 | |
| 労働生産性の改善 | チェチェン問題、政治基盤の安定 | 産業構造の転換(農業部門の就労人口約6割) | 台湾問題、政治基盤の安定 |
- (※1)プライマリーバランス
収入と支出の釣り合い状態を見る指標。借金の元利払いを除いた支出額と、国債などの発行によって得る分を除いた収入額の差額のことです。プライマリーバランスがプラス(黒字)ということは、単年度の税収などによってその年の収支がまかなえていることを意味します。 - (※2)石油最大手ユーコス問題
ロシア最大の石油会社ユーコスの優良子会社が、昨年末にオークションにかけられたものの、正体不明の無名会社が落札後、ロシア唯一の国営石油会社ロスネフチがこの無名会社を買収する形で吸収し、再国営化されたことから、「ソ連崩壊後のロシア史上、最も汚れたオークション」と非難されるなど、海外投資家からの信頼を大きく損ねました。
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また、このページは、投資判断の参考としての情報提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としてはいません。
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