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セミナーレポート
ソニーバンク投資信託セミナー インド株投資入門

必ずお読みください 個別ファンドの重要事項

インド新「3K」は環境・教育・コンピュータ

対外債務を上回る外貨準備金

インドで経済危機があった1991年、外貨準備金は11億ドルでした。今は1200億ドルと100倍以上です。

主要国の外貨準備高

対外債券・債務は1100億ドルで、外貨準備高からインドが借りているお金を差し引きますと黒字です。負債を全部払ってもまだ外貨が残り、そのうえ短期の債務が5%しかない。ここがすごいところです。お金を借りるときは長期低利、貸すときは短期高利。この鉄則をインドはやっています。

そのポイントゲッターが、ソフト産業です。今年3月期で約180億ドルになり、ソフトの輸出額でインドが輸入している原油の4分の3がまかなえてしまいます。経常収支には貿易と貿易外がありますが、ソフト産業は貿易外収支。インドの貿易収支は赤字ですが、ソフト産業の収益を含めた全体では黒字です。収支関係だけでいえばルピーが米ドルより強い。これはルピーの安定に繋がりますね。
外国人がインドに投資した場合、ふたつリスクがあります。第一に経済そのものが上がるか、第二に為替が下落しないか。たとえば1997年にアジア通貨危機が起こったとき、タイの外貨準備の45%が短期債務でした。半分近くがホットマネーだったわけで、完全にジョージ・ソロスの投機にやられました。しかしインドの場合は、債務内容がお話した通り健全ですから、そういうことはないと思います。

インドの中間層は1億5000万人

そういったソフト産業を支えるIT技術者が、2010年には150万人になるといわれています。今後は彼らがクルマ需要を支える、高所得者層の中心ですね。乗用車市場には、世界のビッグメーカーはほとんど進出しています。またカラーテレビの市場は今800万台ぐらいで、これは日本とだいたい同規模です。しかしインドのこの800万台の市場規模は国民全体の約1割、おそらく1億人ぐらいだと私は思います。
インドの中間層は3億人といわれていますが、詳しく調査して中間層といえる人々、要するにカラーテレビのよう家電製品が買える層は、おそらく1億〜1億5000万人だと私は推測しています。これもまた"裏と表"の見方があるわけですね。日本より少し大きい程度の市場規模と見るか、2億になり3億になる成長性があると見るかなんです。

カラーテレビの市場拡大

少しだけ、インドで躍進している企業のことをご紹介します。世界最大の2輪車メーカーは、インドにあります。ホンダさんの合弁会社、ヒーロー・ホンダという会社でして、年間生産台数を200万台を超えています。日本の御四家(ヤマハ、スズキ、カワサキ、ホンダ)が合計で約80万台。1社でその3倍近くになるわけです。ちなみにこのヒーロー・ホンダの配当を見ますと、中間配当500%、期末配当500%、年間1000%。むちゃくちゃ儲かっています。ここのインド側の代表の年収が3億から4億円。物価が日本の10倍ぐらい違いますから、日本の感覚だと月給2億円です。

インドビジネスは「3・5・10」

私は経済産業省でインド委員会の委員をやっています。その委員会で「1パーセント理論」というのをご披露しました。それは何かと言いますと、インドに貸しているODAの1%をソフトに入れてくださいと。ソフトとは何かというと人的支援です。1300億円の1%の13億を使って、260人のインドの若者に500万円ずつ1年間の経費として使ってあげてくださいと。これを10年やったら2600人。ODAの1%を使うと、10年で2600人のインドの若者が1年間日本で生活できるんですね。これからの日本にとってインドはどういう意味をもつのか。喧嘩してはいけないよねと、やはり共に生きていく方が利口じゃないかということなんです。

「インドビジネス3・5・10」。これは私の哲学です。インドって3年ぐらい考えてやっと何かできる国で、5年経って形になり、成果が出るのは10年ぐらい先。インドでビジネスをする人は、やはり長期的戦略で目的と計画を立てて、何をやりたい、どこでやりたい、だれとやりたい、明確なビジョンを持って出られないと十中八九失敗します。

ただしこれもまた、逆から見ればビジネスチャンスです。インドは3K、「汚い、きつい、危険」といわれてきました。しかし3Kをひっくり返しますと「汚い」は「環境」。京都議定書が批准されましたけれども、環境問題が莫大なビジネスになるはずです。それから「きつい」は「教育」。インドでやはりこれから大きな産業になるのは教育産業です。もうひとつの「危険」は(これは本当はCですけれども)「コンピュータ関連」の仕事です。「汚い、きつい、危険」が見方をひっくり返せば「教育、環境、コンピュータ」。そして「3・5・10」。じっくりした形で、きちっとものごとを見定めてインド関係のビジネスは見ていただきたい。これが私からのメッセージでございます。

 

島田 卓 氏

1948年埼玉県生まれ。明治大学卒。72年に東京銀行に入行。本店営業部、ロサンゼルス支店、システム部等を歴任し、91年にインド・ニューデリー支店次長に。95年アジア・オセアニア部次長を経て、97年に東京三菱銀行を退社。同年(株)インド・ビジネス・センターを設立し、代表取締役社長に就任。

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