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日米のREIT市場の現状
拡大を続けるREIT市場
不動産投資信託(REIT)とは、多数の投資家の資金を集めてオフィスビルや商業施設、住宅といった不動産を取得して、管理・運用することを目的とする会社、または信託のことをいいます。主に賃料収入や売却益を収益源として、その収益を投資家に分配するのです。不動産に投資をする場合と比べると、少額で複数物件への投資が可能なことや、換金性が高いことなどが挙げられます(図表1)。
| 見出し1 | 株式 | REIT | 従来の不動産、証券化商品 |
|---|---|---|---|
| 購入できる場所 | ・取引所市場で購入、売却することが可能(全国の証券会社が窓口) ・指値、成行が可能 | 特定の不動産会社、銀行 | |
| 換金方法 | 満期償還、相対取引 | ||
| 相対的な利回り | 低 | 高 | 中 |
| 税制 | 譲渡益課税等は、株式等とほぼ同じ高 | 株式とは異なる | |
(出所:東京証券取引所資料)
米国REIT市場は1960年に創設されました。1990年代は米国が好景気であったことや、REITの課税優遇制度などを背景として飛躍的に拡大しました。2004年9月末現在、187銘柄が上場しており、それらの時価総額の合計は2,753億ドル(約30兆円)に達しています(図表2)。
(図表2)米REIT市場規模
(出所: NAREIT 資料よりモーニングスター作成)
米国REITの投資先は様々で、全米REIT協会(NAREIT)によると、小売やオフィス・工場のほか、住宅、多角、ヘルスケア、ホテル・リゾートなどの不動産に幅広く投資をしています(図表3左)。一方、2001年7月に創設されたJ-REITは、オフィスや商業・店舗が中心(図表3右)で、上場しているREITの銘柄数は14銘柄(東証13銘柄、大証2部1銘柄)と、発展途上にあると思われます。さらに、J-REITの時価総額は約1.5兆円で、約5兆円を超えるオーストラリアのプロパティ・トラスト(上場不動産投信)に次いで、世界第3位の規模となっています。
(図表3)米国REITとJ-REITのセクター別ウェイト
(出所: NAREIT、投資信託協会 資料よりモーニングスター作成)
相対的に高いREITの配当利回り
2004年9月末現在、米国REIT(NAREITエクイティREITインデックス)の年率換算した配当利回りは5.12%となっており、米国債(10年物)利回りよりも高く、日本REITの配当利回り3.76%は、TOPIXの配当利回りや日本国債(10年物)利回りと比べても大幅に上回っています(図表4)。
(図表4)主要アセットクラスの利回り比較(2004年9月末現在)
(出所: NAREIT 資料よりモーニングスター作成)
また、日米ともにREIT市場は好調な状況が続いています。2004年4月には、米国の雇用統計が予想以上に強いものであったことから、長期金利の急上昇によってREIT市場も調整を余儀なくされました。しかし、その後は長期金利が落ち着きを取り戻し、日米のREIT指数は高値を更新する動きとなっています(図表5)。
(図表5) 日米REIT指数の推移
(2003年3月末を100として指数化)
(出所: 東京証券取引所 資料よりモーニングスター作成)
さらに、REITは主な収入源である賃料収入がインフレ率に比例して上昇する傾向があり、また、不動産価格の上昇も見込まれるため、インフレに強いという側面があります。株式や債券といった他の資産との相関が低く、異なる値動きをする傾向があることから、REITをポートフォリオの一部に組入れることで分散効果が期待できます。
- はじめに
- 日米のREIT市場の現状
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