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為替・金利レポート
フィスコ為替市場レポート 2005年3月までの見通し

ユーロ・円相場の現状分析と今後の見通し(2004年12月3日作成)
「欧州中央銀行(ECB)初のユーロ売り介入の可能性に注目」

期間予想レンジ:ユーロ・ドル 1.2800ドル〜1.3800ドル、ユーロ・円 130円〜140円

<ファンダメンタルズからみた為替相場>

2005年3月までのユーロ相場動向では、ブッシュ米大統領再選以降のドル売り進行により、ユーロ・ドルはユーロ発足来最高値を更新中であり、ユーロ高がユーロ圏の景気回復を阻害する懸念要因に挙げられるなかで、過度の変動を歓迎しない欧州中央銀行(ECB)の対応が焦点になる。

今年10月以降のユーロ上昇の背景は、原油価格の高騰に対して、「原油高の影響を相殺するために現在のユーロ水準に満足」(オランダ中銀総裁)、「ユーロ高はドル建ての原油価格の上昇による悪影響を緩和させる」、「国際商品価格の高い時に自国通貨の価値が上昇することは良いことだ」(独仏財務相)、「短期的にユーロ高が原油価格上昇の悪影響をいくらか緩和させる」(ポルトガル中銀総裁)との発言にみられるように、ユーロ圏当局によりユーロ高のインフレ抑制効果が強調されていたこと。ブッシュ米大統領再選後、米国の経常・財政赤字問題に対する懸念が改めて注目されていること。そして、ロシアやアジア系など中銀が、外貨準備におけるユーロのシェアの見直し(上昇)に動いているとみられること、などがある。ロシア中銀は、ここ2年間でユーロのシェアを10%から25-30%に引き上げたことを明らかにしている。ユーロ・ドルの一段高のきっかけとなった1.3150上抜けのところでは、アジア系中銀がユーロ買いを先導していた。

ユーロ・ドルは、ユーロ高牽制発言がユンケル・ルクセンブルク首相兼財務相やシュレーダー独首相のほかに、クレメント独経済労働相やウェーバー独連銀総裁などからも出ているなかで、1.33台まで上昇してきており、今後の上値目処はどこになるのかとも絡んで、ECBの介入点を警戒しなければならないところにきている。

ECBの初のユーロ売り介入の可能性に対するマーケットの見方としては、1.3500ドル付近までは介入しないとの憶測がみられる。ECB高官が「ECBは1ユーロ=1.40ドルまで市場介入しない。ユーロ・ドルの水準よりユーロの上昇ペースを重要視する」と述べているが、マーケットはそれよりも警戒的といえそうである。というのは、ユーロ圏当局に1.30ドル超のユーロ高を懸念する声は以前から多いし、ここに来て「ECBは制限のないユーロ売りドル買いを始めるべき」(独5賢人委員会ボーフィンガー委員)、「ECBはある時点で介入する可能性が高い。介入の効果をあげるためには市場関係者の不意をつく戦術的な介入が必要」(ユーロ圏当局者)、「ECBはユーロ高抑制のために介入すべき」(IFO経済研究所のシン理事長)など周辺からの介入必要論も高まっており、「1.35ドルを越えればECBは断固たる措置をとる」(ドイツ経済研究所)とみるのが確かに妥当な線なのかもしれない。

ユーロ・円は、11月に入ってからドル(売り)中心の相場展開の様相が濃くなっており、ユーロ・ドル上昇、ドル・円下落ではクロス円として動きがニュートラルとなり、方向性が出にくい状態にある。ユーロ・ドルの上昇基調に引っ張られる感じになりがちだが、ドル・円での円高進行でユーロ・円での本邦輸出企業の売り意欲がかなり強いことから、上値も重いため、10月から続く135-137円のコアレンジを中心に動きながら、徐々に140円に近づくような展開がイメージされる。

<テクニカル分析>

テクニカル分析

現状認識
ユーロ・円は、140.90円(5/30/03)と124.18円(11/10/03)を底辺とする「三角保ち合い」を形成中。ユーロ・ドルが同様の三角保ち合いから上放れたことから、ユーロ・円も追随する可能性が高い。上放れた場合の目標値は、154円処。
【メインシナリオ】
  • 戻り売り&押し目買い
  • 三角保ち合いが形成中である限り、上限に近づいた場合は戻り売り、下限に近づいた場合は、押し目買いのスタンス。ストップ・ロスはそれぞれ三角保ち合いを上放れるか、下放れた場合。
【サブシナリオ】
  • 逆指値注文で「放れに就く」
  • 三角保ち合いが上放れるか、下放れた場合、逆指値注文で放れに就くスタンス。
  • 上放れた場合:逆指値注文で買い、ストップ・ロスはダマシに終った場合。
  • 下放れた場合:逆指値注文で売り、ストップ・ロスはダマシに終った場合。

 

  • ※なお、以上のレポートのなかでは、米ドルをドル、英ポンドをポンドと表記しています。

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