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ユーロ・円相場の現状分析と今後の見通し(2004年12月3日作成)
「欧州中央銀行(ECB)初のユーロ売り介入の可能性に注目」
期間予想レンジ:ユーロ・ドル 1.2800ドル〜1.3800ドル、ユーロ・円 130円〜140円
<今年ここまでの動き>
2004年のユーロ相場の推移は、ユーロ・ドルは、年明けから米国の地政学的リスクや大幅な経常・財政赤字を背景としたドル先安観からのユーロ買い・ドル売りが先行、1.25台から1.2899ドルまで上昇したところで、トリシェ欧州中央銀行(ECB)総裁の、欧州は為替の過度の変動を歓迎しない、との発言が出て、1.23台に急落。2月のボカラトンG7声明に、過度の変動への懸念、が盛り込まれた(柔軟性も残った)ことや、ポンドや豪ドルなど高金利通貨の上昇に連れて反発、米国の12月貿易赤字の拡大もあり、1.2930ドルまで上昇した。
しかし、シラク仏大統領やシュレーダー独首相からユーロ高牽制発言が相次ぎ、ECBの利下げ観測も浮上してユーロ売りが強まり、1.20台まで下落。1.25台が重くなり、米国の3月雇用統計の大幅改善を受けた米国の早期利上げ観測の高まりから1.20割れ、ユーロ圏の弱い景況感や金利先安観が広がり1.1759ドルまで下落した。それ以降9月までは1.1968〜1.2390ドルでレンジ展開が続いた。
ユーロ・円は、本邦通貨当局によるドル・円での大規模介入を受けて、133円台から137円台に上昇、トリシェECB総裁発言によるユーロ・ドルの急落で、131円台に連れ安。ユーロ・ドルの1.29乗せで136円台に戻し、ドル・円での押し上げ介入に連れて139円04銭まで上昇した。輸出企業の売りが活発化、ドル・円の介入後退で134円が切れたところからテクニカル要因のユーロ売りが強まり、125円85銭まで急落した。中東の地政学的リスクの高まり、原油価格の急騰、日本株売りに絡むユーロ買いで137円台に上昇、輸出などの売りが強く上昇続かず、130円台に下落したが、原油価格の続騰をメイン材料に再び137円台に反発、それ以降130円〜137円のレンジ展開が続いた。
10月以降は、原油上昇に対して、欧州通貨当局者らのインフレ抑制要因としてのユーロ高容認姿勢を受けてユーロ買いが強まり、1.25を上抜けてから上昇余地を探る動きが続いている。1.28台まで上昇したところで、シュレーダー独首相のユーロ高牽制発言が出て1.2656ドルまで下落後、ブッシュ米大統領再選で米経常赤字問題への懸念などから、ドル売り・ユーロ買いが一段と強まり1.30乗せ、ロシア中銀の「ユーロ・ドルの動向に対応して、外貨準備におけるユーロのシェア変更を検討」、中国が米債の保有を減らすとの一部報道などを受け1.3461ドルまで上昇した。
ユーロ・円は、135円〜137円をコアとするレンジ展開が続き、11月になって、ユーロ・ドルの上昇に連れて138円29銭まで上げ、本邦輸出企業のユーロ売りや、原油価格の45ドル台までの反落で134円05銭まで下落する、上振れ、下振れがあった。依然レンジ状態にはあるが、ユーロ・ドルの上昇継続で強含み推移になりつつある。
- はじめに
- 米ドル・円相場の現状分析と今後の見通し(1)
- 米ドル・円相場の現状分析と今後の見通し(2)
- 米ドル・円相場の現状分析と今後の見通し(3)
- ユーロ・円相場の現状分析と今後の見通し(1)
- ユーロ・円相場の現状分析と今後の見通し(2)
- 英ポンド・円相場の現状分析と今後の見通し
- 豪ドル・円相場の現状分析と今後の見通し
- NZドル・円相場の現状分析と今後の見通し
- カナダドル・円相場の現状分析と今後の見通し
- ※なお、以上のレポートのなかでは、米ドルをドル、英ポンドをポンドと表記しています。

