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ファンドマネージャーインタビュー
ファンドマネージャー・インタビュー(DWS 新資源テクノロジー・ファンド) 藤原延介氏 ドイチェ・アセット・マネジメント株式会社 金融情報部 ファイナンシャル・ストラテジスト

必ずお読みください 個別ファンドの重要事項

世界が注目する「環境関連ファンド」とは?

地球温暖化対策や水環境など世界が関心を強めている環境問題。先ごろ行われた北海道・洞爺湖サミットでの主要議題のひとつに地球温暖化対策が取り上げられるなど、「環境」をとりまくビジネスは世界規模での成長が期待される分野といえそうです。事実、株式投信では環境関連ファンドが純資産額を順調に伸ばしています。

そこで今回は「DWS新資源テクノロジー・ファンド」など幅広い環境関連ファンドを運用しているドイチェ・アセット・マネジメントの金融情報部、藤原延介ファイナンシャル・ストラテジストに、環境関連ファンドの現況などをうかがいました(このインタビューは2008年7月16日に行われました)。

最近の「環境関連ファンド」人気の背景を探る

――
日本の投資信託における「環境関連ファンド」の位置づけは?

まず、一口に環境関連ファンドといっても、エコを重視したものだったり、環境関連の技術を切り口にするものだったり、あるいは、資源、農業・食糧関連や水関連などのさまざまなテーマが環境関連ファンドに含まれます。

このように幅広い意味でとらえた場合、日本の環境関連ファンド全体の純資産額は現在、1兆円強。日本の投資信託(投信協会分類・株式投資信託)の純資産額が60兆円、このうち、株式に投資する部分が19兆円(2008年6月時点)。したがって、環境関連ファンドが国内投資信託の株式投資に占める割合はわずか5%程度という計算になります。また、外国株式で見れば1割程度となります。

環境関連ファンドは、決して、株式投信の“メイン”という位置づけではありませんが、近年注目を集めている新興国ファンドなど、高い成長性が見込める株式投信における選択肢の一つとして、投資家の関心を集めているようです。

――
1990年代後半にも「エコファンド」がブームとなりましたが、当時との違いはありますか?

1999年ごろ、いわゆるエコファンドの設定が相次いだことから「第一次エコファンドブーム」といわれました。そして、「第二次エコファンドブーム」ともいえる今回の流れが2006年ごろからはじまりましたが、両者の中身は大きく異なります。

中でも顕著なのが「運用対象」の違いです。第一次ブームの「エコファンド」は大部分が日本株で運用するタイプで、純資産額は最大2,000億円ぐらいにまで膨らみました。一方、今回の「環境関連ファンド」は外国株式で運用するタイプ(日本株による一部運用含む)が大半。純資産額は最大で1兆3,000億円まで拡大しましたから、規模としては今回の方が大きく、もはやブームにとどまらない一大テーマに成長したといえるでしょう。

環境ビジネスを収益源とする企業に選別投資

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第一次ブームの「エコファンド」と第二次ブームの「環境関連ファンド」の違いを、もう少し詳しく教えてください。

先ほども説明しましたが、両者の大きな違いは「運用対象」。エコファンドは日本株を中心に、環境関連ファンドは外国株を中心に運用しています。これは、両時点において環境「関連」に対する考え方が異なることが原因で、第一次ブームでは直接、環境ビジネスを手掛けていなくとも、環境に配慮している企業ならばエコファンドに組み入れることができるものが多かったようです。具体例として、銀行株などが挙げられます。

なぜ、「銀行株=エコ」なのかというと、環境対策に積極的な企業に融資を行う、といった理由で組み入れられていたようです。社会的責任投資(SRI)の観点から銘柄を選定し、パフォーマンスの目標としてTOPIXをベンチマークにこれを上回る運用を目指す、といったスタイルが当時は主流でした。

一方、近年設定が増えている「環境関連ファンド」は、例えば、温暖化の進行を食い止められるような技術を持ち、かつ、そこから利益成長が期待できる企業を選んで投資していく。太陽光発電や風力発電など環境ビジネスを手がけている企業に投資するようなファンドです。環境の切り口も、水や食料など従来のエコファンドに比べて幅広い。明確なテーマを掲げてこれを掘り下げるので、あえてベンチマークを設けずに、独自の値動きを追及するファンドが多いのも大きな特徴といえるでしょう。

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ところで、海外でも「環境関連ファンド」は注目されているのでしょうか?

明確な投資対象を掲げたテーマ型ファンドは、「日本独自の投信文化だ」などと言われることがありますが、環境関連ファンドに関していうと、決してそうではありません。環境をテーマにしたファンドは海外にも数多く存在しますし、1本で純資産額6,000億円以上と、日本で販売されているファンドよりも大規模なファンドもあります。ちなみにドイチェ・アセット・マネジメントのグループが運用するファンドの中で最大なのは、海外で販売する「DWSグローバル・アグリビジネス」。約2,800億円の純資産額を擁しています(2008年6月末時点)。

近年、海外でも環境関連ファンドの純資産額は伸びており、個人投資家の関心も高まっています。ただし、純資産額上位ファンドを見ると、米国籍のファンドがほとんど見当たらない半面、欧州やアジアで販売されているものが目立ちます。国籍も日本籍かルクセンブルグ籍が多いことから、環境関連ファンドは、欧州の先進国や日本で関心が高いといった状況がうかがえます。

米国の環境関連ファンドが目立たないのは、温暖化に対する認識が欧州や日本ほど高まっていないせいかもしれませんが、そもそも米国の投資家は米国株を中心に投資し、グローバル投資にあまり積極的ではないという特徴を持っているのが影響しているのかもしれません。一方、欧州や日本の個人投資家は自国内の資産だけでなく、広く海外に目を向ける傾向があります。こうした投資スタンスの違いが環境関連ファンドの純資産額の違いに表れている可能性も大いにありそうです。

【関連テーマ別の純資産残高の推移(2006年1月〜2008年6月)】
関連テーマ別の純資産残高の推移(2006年1月〜2008年6月)
出所:リッパー、ブルームバーグ
※基準価額・純資産残高は6月末時点(単位型の純資産は5月末)。 リッパー分類で単一国・地域を対象としない海外株式ファンドを抽出し、ファンド名に「水」、「ウォーター」、「アクア」、「食糧」、「アグリ」、「農業」、「環境」、「温暖化」、「資源」、「リソース」、「エネルギー」、「サステイナビリティ」、「インフラ」を含むファンドを全て掲載した。 なお、関連テーマについては、「水」、「ウォーター」、「アクア」を含むものを『水』、「食糧」、「アグリ」、「農業」を『食糧』、「環境」、「温暖化」、「クリーン・エネルギー」を『環境・温暖化』、「インフラ」を『インフラ』とし、その他のものや複数にまたがるものは『資源全般』とした。

 

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