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第4回 ドバイ証券取引所編 2

左:DFMのディスクロージャー、投資家向けガイドブック、上場企業情報などと、ノベルティの手帳やカレンダー。
右:手帳。ラマダンの時期のページには、左上の日付の直下に【Ramadan 1429H】と記載があり、ページの中心にうっすらと模様が印刷されています。
DFMは、ドバイ政府が公正で効率的、そして流動性に富むマーケットの提供を目的として設立、2000年3月26日にスタートしました。設立時は100%ドバイ政府の出資でしたが、現在は2007年2月には完全民営化され、2007年3月にはDFMに上場、株式の20%が市場に売り出されています(80%は現在もドバイ政府が保有)。他GCC諸国の取引所が国営である中、DFMは唯一の民間上場企業になります。
一企業としてIR活動も積極的に行っているそうで、これまではロンドン、ニューヨークなどを中心に活動を行ってきましたが、今後はアジア方面にも活動の場を広げる予定とのことでした。そのための資料も充実させていて、投資家向け配布用に、大変立派なアニュアル・レポート、投資家向けガイドブック、上場企業ガイドブック(四季報のようなもの)、月次の取引概況などのほかに、DFMのロゴ入りカレンダーや手帳なども用意されていました。(この手帳、中を見て「あ〜、イスラムの国なのだなぁ」と思ったのですが、カレンダーに“ラマダン”が明記されていました。)
DFMの監督官庁は、アブダビの証券取引所と共にUAEの経済省(日本の金融庁のような機関で、商品・証券の取引などを管轄)になります。同じ管轄下ということで、DFMではアブダビの証券取引所にもアクセスができ、同市場の情報もリアルタイムに見ることが可能です。ですが、今のところ両証券取引所が合併する予定は無いとのことでした。(2008年2月時点)
また、ドバイにはDFM以外にもう1つ、ロンドン証券取引所を手本につくられた「Dubai International Financial Exchange(DIFE)」という取引所がありますが、こちらは財務省の管轄になり、DFMとは一線を画しているそうです。
現在、DFMで取り扱っている商品は、現物株式、債券、ミューチュアルファンド(投資信託)、金です。信用取引、先物・オプションの取り扱いはありませんが、導入を検討中だそうです。
中核となる株式取引については、2008年2月現在で上場銘柄数は56銘柄(2008年5月現在57銘柄)。ちなみに、DFMの上場は50番目だそうです。取引時間は、9:30〜10:00はプレ・オープニングで取引注文を受付・入力する時間、実取引は10:00〜14:00の4時間。14:40には当日の取り引きに関する報告書が全て出るそうです。
取り引きの決済に関しては、約定日の翌々営業日に受け渡しとなります。
取引高は、2007年は1日当たりの平均売買金額は約400億円〜500億円程度だったそうですが、2008年に入ってから取引が一層活発になってきているそうで、1,000億円弱/日ぐらいまで伸びそうな勢いとのこと。また、2007年の出来高は4億株程、出来高の39%が建設関連、22%が金融サービス、17%が銀行だったそうで、これらのセクターが上位だということが、正に今のドバイを表しているように思います。DFMの出来高は他のGCC諸国の取引所、クウェート、アブダビなどと比べても高く、同地域の中で一番流動性が高いとのこと。この流動性に着目した近隣諸国のクウェート、バーレーン、カタールなどの企業がDFMに上場しているそうです。
取引主体は約60%が個人投資家、残りの40%が機関投資家。また、約40〜50%が外国人投資家による取り引きだそうです。DFMに上場されている株式は、全銘柄外国人投資家の取り引きが可能です。ただし、ドバイでは、一企業の外国人持株比率は法的に49%が上限とされており、個別にはその範囲内で独自の外国人持株比率を設定している企業もありますが、2008年2月現在、上場株式全体に占める外国人持株比率は約12%とのこと。この持株比率で取り引きは全体の40〜50%を占めるということは、外国人投資家の売買は自国の投資家に比べて相当活発であることがわかります。
このような外国人投資家も含め、投資家の活発な取引を促すために、DFMでは上場企業に関する情報の開示にも積極的に取り組んでいます。
透明性の維持を目的に、上場企業には4半期毎のディスクローズを義務付けており、それらの情報やデータは全てDFMのWebサイト(http://www.dfm.ae)にて公開されているので(無料)、全世界の投資家が閲覧・取得が可能になっています。
このDFMのWebサイトは大変充実していて、上場企業の最新のディスクロジャーの他に、各銘柄の株価や売買高などの情報がほぼリアルタイムに提供されています。また、個別銘柄における外国人の売買動向なども公開されており、こちらは1週間ごとに更新されるそうです。その他にも、一投資家の保有比率が5%を超える場合(特定株主)はDFMへ届け出る、という大量保有に関するルールも定められており、このような届け出内容も公開情報として開示されています。
DFMでは前述の個別銘柄に関する情報の他に、株式指数に関する情報も提供しています(こちらの指数もWebサイトでリアルタイムで提供されています)。
DFM指数の算出は2003年12月31日からスタートしているようですが、2006年から国際基準に合わせ、時価総額加重平均により算出した指数を発表しているそうです。同指数は、同一銘柄を5%以上保有する特定株主保有分、たとえば政府保有分などは除かれた浮動株により算出されているとのこと。また、時価総額の大きい企業による指数の歪みを矯正するため、一企業の指数に占める割合を全体の25%を上限として調整するそうです。例えば、上場銘柄中で時価総額が最大のEMAAR PROPERTIES社などは、そのまま組み入れると30〜35%のウェイトを占めることになるため、指数算出に際しては上限の25%に調整されています。
なお、指数については、指数委員会という組織により年2回、調整の方法などが協議され、見直しが行われるとのこと。
DFMの発表している指数は、DFM指数の他に、S&P社の分類に則った9つのセクターの業種別株価指数もあるそうです。
「見ると聞くとじゃ大違い!? 現地視察レポート」シリーズ〜第二弾 中東
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