MONEYKitトップ > from MONEYKit > 投信レポート > 最近のトルコの話題 2008年2月6日発行
Vol. 1 〜スカーフ禁止解除問題がトルコ株式市場に与える影響について〜
1923年のトルコ共和国の建国以来、トルコは西欧化、政教分離(世俗主義)を推し進めてきました。その中で、他のイスラム諸国にはなかった世俗主義の象徴的出来事となっているのが、大学や役所など公共機関でのスカーフの着用を禁止していることです。
イスラム教徒の女性が巻くスカーフが、宗教のシンボル的意味合いを持つとする世俗主義派。親イスラム派である与党AKP(公正発展党)による着用禁止令解除の憲法改正案は、昨年の大統領選のように一時的に政治的混乱が生じる可能性を含んでいます。
そこで、同問題に対する現状と今後の見方について紹介いたします。
<スカーフ着用禁止問題とは>
スカーフの着用禁止問題は、トルコの親イスラム派と世俗主義派の間で長期間続いている議論です。
現在、スカーフを含むすべての宗教的な服装は、公共機関と教育機関での着用が禁止されています。親イスラム派の現与党(AKP)は、それが個人の教育権を侵害しており、スカーフ着用禁止が憲法違反であると主張しています。また、同様の主張を掲げているMHP(民族主義者行動党)と同問題に関しては共闘路線を採っています。一方で、軍部に代表される世俗主義派は、この共闘の動きに対して反対の姿勢をとっています。
<同問題のトルコ株式市場への影響>
同問題は従来よりトルコ国内に政治的な緊張を生み出してきましたが、トルコ株式市場への影響は限定的でした。よって、同問題が今後、政治的な混乱にとどまらず、両派間での対立を引き起こし、テロなどの暴力行為や武力行為などでトルコ国内が無秩序状態に陥らない限り、EU加盟を目指して国内が収斂しつつあるトルコに対する投資家の好意的なスタンスに変化が生じるとは考えられません。
従いまして、我々は、現状ではイベントリスクとして同問題を重要視しておらず、株式市場への影響はきわめて限定的であると考えております。
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