MONEYKitトップ > from MONEYKit > セミナーレポート > モーニングスターセミナー:2008年1月18日「インデックスファンドで基本ポートフォリオを構築しよう」 > 第2部:インデックスファンドによる資産運用〜ポイントとその検証〜
プロの世界ではブレ幅が小さいのが“いいファンド”
国際分散投資の効果についてご紹介します。わかりやすい例として「毎年5%で運用」、「10%と0%で1年ごとに運用」、「20%と−10%で1年ごとに運用」、「40%と−30%で1年ごとに運用」で10年間運用してみました。すると、「毎年5%で運用」の累積リターンが162.9%で一番高く、次いで「10%と0%で1年ごとに運用」が161.1%、「20%と−10%で1年ごとに運用」が146.9%、「40%と−30%で1年ごとに運用」が90.4%という結果になりました。この結果からブレが少ないファンドというのは、毎年5%の運用でも時間を味方につけることでこれほどの効果があるわけです。運用のプロの世界では、このようなファンドのことを“いいファンド”といっています。
- 収益の積上げイメージ図
- 累積リターンの比較

続いては、各資産を組み合わせた場合の分散投資について。国内の株式と債券、リート、海外の株式と債券、リートの各資産を均等に組み合わせた場合の年次リターンを見ると、その効果がよくわかります(2003年までは5資産、それ以降は6資産)。それぞれの資産によって最高のパフォーマンスを残した年もあれば、最低のパフォーマンスとなった年もある一方で、分散投資をした場合は最高も最低のパフォーマンスもありませんでした。各資産を組み合わせれば、ブレを小さく抑えることができた証明といえるでしょう。
- 分散投資の効果 〜組み合わせ〜
- 6資産の年次リターン(1990年〜2007年11月末)

上記の表は1989年12月末から2007年11月末の下記指数の年末値を使用し算出したもの。(2007年については11月末値を使用。)
国内株式:TOPIX、国内債券:NOMURA-BPI総合、国内リート:東証REIT指数(配当込み)、海外株式:MSCIコクサイ指数(円ベース)、海外債券:シティグループ世界国債インデックス(日本を除く、円ベース)、海外リート:S&P/シティグループ・グローバルREITインデックス(日本を除く、配当込み、円ベース)
注1)分散投資の年次リターンは1990年〜2002年までは5資産に、2003年以降は6資産に均等投資したと仮定したものです。
注2)東証リート指数は2003年3月に取り扱い開始。よって、「国内リート」の2003年については2003年3月末を100として指数化。
注3)各年における最高収益はピンクで、最低収益はグリーンで表示。
分散投資を行ったとはいえ、必ずしもプラスになるわけではありません。他の資産が大きく下落しているときには一緒に下がっていくこともあります。しかし、分散投資の場合はブレが小さくなっているので、下落局面から元本回復までの戻りが早くなります。
1998年9月末から2002年12月末までで元本回復までに要した日数ですが、海外債券は48ヶ月、海外リートは28ヶ月もかかったところ、5資産で分散投資するとわずか7ヶ月で戻りました。回復までの最大の下落率も海外債券が−31.1%、海外リートが−30.5%なのに対して、分散投資は−7.5%とブレ幅が小さいことがわかります。
また、2002年5月末から2004年3月末までで元本回復までに要した日数は、国内株式が22ヶ月、海外株式が21ヶ月でしたが、同じく5資産による分散投資を行った場合は12ヶ月でした。下落率も国内株式が−28.8%、海外株式が−25.4%だったところ、分散投資は−8.1%に抑えられています。
- 分散投資の効果 〜市場環境を振り返って【下落局面から元本回復までの期間】

世界の名目GDP(国内総生産)と5資産分散投資の推移を比較したところ、1989年12月末を100として2006年12月末までを指数化すると、世界名目GDPは195と約2倍弱。その一方で、分散投資をした場合は約3倍強の333になりました。
- 世界の名目GDPと分散投資

上記のグラフは1989年12月末を100として2006年12月末までを指数化したもの。また、下記指数を使用し算出したもの。
国内株式:TOPIX、国内債券:NOMURA-BPI総合、海外株式:MSCIコクサイ指数(円ベース)、海外債券:シティグループ世界国債インデックス(日本を除く、円ベース)、海外リート:S&P/シティグループ・グローバルREITインデックス(日本を除く配当込み、円ベース)
出所)Bloomberg 、世界銀行
注1)5資産分散投資は上記の5資産に均等に投資したと仮定したもの。
注2)世界の名目GDPは1989年12月末から2006年12月末までの世界の名目GDPを円ベースで算出したもの。
いま物価の高騰が懸念されていますが、インフレに負けない運用というより、もう一歩踏み出して世界名目GDPに勝るような運用を目指してみてはいかがでしょうか。資産を均等に分散し時間を味方につけるだけでも、世界名目GDPに勝つのはそれほど難しくはありません。その手段のひとつに値動きがわかりやすく、相対的にコストの低いインデックスファンドを活用してみるのはいかがでしょうか。
- モーニングスターセミナー:2008年1月18日「インデックスファンドで基本ポートフォリオを構築しよう」(はじめに)
- 第1部:インデックスファンドで基本ポートフォリオを構築しよう
- 第2部:インデックスファンドによる資産運用〜ポイントとその検証〜
- インデックスファンドは分散投資と低コスト、シンプルな商品性が魅力
- プロの世界ではブレ幅が小さいのが“いいファンド”


