MONEYKitトップ > from MONEYKit > セミナーレポート > ソニーバンク投資信託セミナー:2007年12月20日「ブラジル・中国・インドの魅力に迫る!」 > 第2部:中国株投資の魅力
PERが20倍以上でも必ずしも割高とはいえない
中国には「上海証券取引所」「深セン証券取引所」「香港証券取引所」の取引所があります。また中国の株には原則、現地の人しか購入できないA株や外国人が買えるB株、香港証券取引所にはH株(香港市場上場の中国本土企業株)やレッドチップ(中国本土資本の香港上場企業株)などがあります。ちなみに三井住友アセットマネジメント株式会社はQFII(適格外国機関投資家)の認可を中国証券監督管理委員会から取得し、2007年4月から「三井住友ニュー・チャイナ・ファンド」においてA株への直接投資が可能になりました。
2007年12月、中国株式市場は調整局面ですが、上昇率は年初来で60%を超えています。結果、予想PER(株価収益率)は11月末時点で23.3倍です。過去平均が12.68倍なので、過去との比較では割高という結論になりますが、それは単純過ぎと思われます。まずH株指数の構成銘柄に成長性の高い金融セクターが増えています。またH株やレッドチップの多くが中国本土のA株に重複上場していますが、同じ株なのに株価が違います。A株の方がおよそ50〜60%の高い値がついています。こうした点を踏まえれば、PERが20倍を超えているからといって割高とは一概に言えないわけです。
2006年に比べるとペースダウンしていますが、香港株式市場ではIPO(新規公開株式)が活況です。IPOの拡大によって流動性が高まり、業種構成も多様化しバランスがよくなってきました。それにともなって海外投資家の注目度も高まり、企業のコーポレートガバナンスの整備に大きく寄与しています。こうした点もPERの拡大に寄与していると考えられます。
- 香港株の水準
- H株指数は2006年の1年間でほぼ2倍に上昇しました。2007年も年初来で94.2%上昇しています(11月末現在)。2007年11月30日現在の予想PER(株価収益率)は23.3倍と、過去平均を上回る水準です。
- 業種について
- H株指数の業種構成が大きな変革期を迎えています。エネルギーや素材関連等、大型オールドエコノミー中心から銀行や保険の占めるウエイトが急上昇しています。数年前までゼロであった金融セクターのウエイトは50%弱となっています。

(注)予想EPS(1株当たり利益)は各時点での12カ月先予想でI/B/E/Sコンセンサスベース。予想EPSに基づき各時点のPERを算出。 平均値の計算期間は95年1月31日〜07年11月30日。
(出所)Datastreamデータを基に三井住友アセットマネジメント作成
2005年以降、中国A株市場は急上昇していますが、PERの拡大はそれと比べてマイルドです。これはA株市場の上昇が、企業業績に裏付けされたものであることを示しています。株価の上昇率だけをとらえてバブルと決めつけるのは乱暴だと思われます。
- A株市場の推移
- A株市場は構造的な問題で2001年以降低迷していましたが、2005年以降回復し、投資信託などの資金流入で上昇が加速しています。
- A株市場の時価総額
- A株市場の新規株式公開(IPO)は株価低迷で停止されていましたが、2006年6月に再開され、多くの会社が新規上場を果たしています。
- 中国A株市場について

(左図注)データは、2001年10月末〜2007年11月末。
(右図注)データは、2002年7月末〜2007年11月末。
(出所)Bloombergのデータ等を基に三井住友アセットマネジメント作成
中国株に投資するには為替変動リスクや信用リスクといった一般的なリスクのほかに、中国特有のリスクとして政策リスクや企業の不祥事リスクが挙げられます。ただし、政策リスクや不祥事のリスクは改善傾向にあります。
中国経済の中長期的な見通しに関しては、弱気になる必要はないと考えています。目先の混乱に惑わされず、中長期的な視点で付き合っていくことが大切です。
- ソニーバンク投資信託セミナー:2007年12月20日「ブラジル・中国・インドの魅力に迫る!」(はじめに)
- 第1部:ブラジル株投資の魅力
- 第2部:中国株投資の魅力
- 消費、輸出、投資の成長エンジンが経済をけん引
- PERが20倍以上でも必ずしも割高とはいえない
- 第3部:インド株投資の魅力


