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セミナーレポート
ソニーバンク投資信託セミナー:2007年12月20日「ブラジル・中国・インドの魅力に迫る!」第1部:ブラジル株投資の魅力/第2部:中国株投資の魅力/第3部:インド株投資の魅力

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株価と為替の利益が狙えるブラジル株式市場

ブラジルの株式市場は、日本や米国と違い、取引所はサンパウロ証券取引所(ボベスパ)ただ一つです。2007年10月末で上場銘柄は476銘柄、時価総額は約165兆円。投資家層の比率はバランスがとれ、外国人比率も34%となっています。
ブラジルの株式市場の一つの特徴は「開示」にあります。ブラジルでは米国の会計基準(GAAP)を採用している企業が増えており、上場企業の40%が採用しています。非常に透明性の高いマーケットであるといえます。
また、ブラジルでは「民営化」がキーワードです。1990年代の前半から民営化が進み、開発銀行と国策会社である石油会社を除き、ほぼ全社(50社以上)が民営化されました。国としてはその会社の売却益が国庫に入るのみならず、民営化によりその企業が軌道に乗った場合の法人税収入、また、公務員の削減というコスト減が財政状況を改善させます。
上位銘柄のトップは国営企業の「ペトロブラス」ですが、2番目の「リオドセ」、4番目の「ウジミナス」、6番目の「テレノルテ」、7番目の「ブラジル中央電力」、10番目の「ナショナル製鉄(CSN)」は1991年以降に民営化された企業です。当初は小さな規模でしたが、民営化によって成長しました。

サンパウロ証券取引所 (略称 “ボベスパ”)Bolsa de Valores de Säo Paulo
  • 上場銘柄数 476(2007年10月末)
  • 2007年10月末 時価総額 約165兆円
  • 投資家構成比率
    個人23%、機関投資家30%、外国人34%、金法11%、事法3%
    (2007年10月末現在)
    外国人投資家比率は 2002年時点では 22%
  • 2006年に上場した企業の公募売出し総額は162億米ドル
    (出所:World Federation of Exchange)
  • 開示
    米GAAP同等の開示を行う企業が増加。KPMGの最近の調査では
    40%以上の企業が国際会計基準で開示
ボベスパ指数のセクター別構成比(時価総額ベース)
ボベスパ指数のセクター別構成比(時価総額ベース)
出所: ブルームバーグ、2007年10月末現在
ボベスパ指数構成銘柄上位15銘柄
 名称概要業種比率
1ペトロブラス国営石油会社。採掘、精製から、ガソリンの小売まで手がける総合石油企業石油18.8%
2リオドセ総合資源開発会社、主力分野の鉄鉱石の産出では世界一鉱業14.9%
3ブラデスコ銀行ブラジル最大の民間商業銀行銀行4.0%
4ウジミナス大手製鉄会社、1958年、日伯合弁として設立、現在も新日鉄は主要株主鉄鋼3.3%
5イタウ銀行ブラジル第2位の民間商業銀行、東京に支店を持つ銀行2.8%
6テレノルテブラジル電話大手、北部・東北部などで電話電話サービスを提供する通信2.6%
7ブラジル中央電力ブラジル最大の電力事業者電力2.5%
8ジェルダウ鉄鋼主に小型製鉄所で各種鉄鋼製品を生産、ウルグアイ、米国などにも事業を展開鉄鋼2.4%
9ウニバンコブラジル第3位の民間商業銀行銀行2.4%
10ナショナル製鉄(CSN)1941年に国営企業として設立、93年に民営化された南米最大級の製鉄会社鉄鋼2.4%
11ALL南米最大の独立系貨物運輸会社、陸上輸送が中心であるが、海上輸送、倉庫業も手がける陸運2.0%
12イタウ・インベストメント総合持株会社。金融、保険、建設資材、化学、不動産、通信などを手掛ける持株会社2.0%
13コサン砂糖、アルコール関連製品の生産・輸出を手がける。砂糖・アルコール製造の原材料であるサトウキビの栽培も手がける。食品1.9%
14チン・パルチシパソエス携帯電話サービス会社。傘下の携帯電話サービス現業部門を通して、ブラジル全土でデータ送信とインターネット・サービスを提供する。通信1.8%
15タムブラジルで旅客・貨物・郵便物輸送サービスを提供航空1.7%
出所: ブルームバーグ、2007年10月末現在

ブラジルの株式市場の魅力といえばPER(株価収益率)が低いことでしょう。2004年以降、堅調な企業収益を背景に株価が急上昇しているのにもかかわらず、PERは低い水準のまま推移しています。

ブラジルの株式市場の魅力  〜堅調な株式相場、通貨相場〜
ブラジルの株式市場の魅力  〜堅調な株式相場、通貨相場〜

ボベスパ指数とレアルの推移ですが、2003年に左派のルーラ大統領が就任し、IMFとの協調を打ち出してからは株価と為替のどちらも順調に上がっています。ブラジル株に投資するということは、短期的には上下動が激しいかもしれませんが、長期的には株と為替の両方の利益が狙えるということになります。

一方でリスクもあります。ブラジルの株式市場は地理的、歴史的に欧米の影響を受けやすいという特徴があります。とくに他のBRICs各国やアジア各国と比べ、物理的にも歴史的にも距離的が近い米国の影響を受けやすい。米国が好景気ならばブラジルからの輸出が増加することに加え、米国からのブラジルへの投資も増加する期待が大きいですが、逆に、米国の景気が悪化すればブラジルは他のBRICs各国やアジア各国に比べ影響を受けやすいと言わざるを得ません。
現在話題になっているアメリカのサブプライム問題(信用力の低い層を対象とした住宅ローン)について触れると、ブラジルの会社や金融機関はサブプライム関連債券を持っていることは恐らくないと思います。そもそも銀行の調達金利が安くないので、そういった債券に投資すること自体意味がないためです。ただし、先程も申し上げた通り、米国の景気の影響を受けやすいため、サブプライム問題により米国経済が大きく減速するようですと全く無影響ではないと考えています。

為替については、レアル高により輸出に影響が出るというリスクがありますが、鉄鉱石、フレックス燃料車や中小型航空機など、競争力の比較的高い輸出品目があるので、対レアル高に対しての耐性はある程度強いと言えるものと考えます。
金利については、下がってきているとはいえ、絶対水準、実質金利ともまだまだ高い水準にあります。これは過去にインフレで痛い目にあった国としては、インフレコントロールに重点を置いているため、金利引き下げには慎重な姿勢をとっていることも一因です。
債券の信用格付けに関してはBRICsのなかでは一番低く、現段階では唯一の投資不適格(Ba1/BB+)です。ただし将来的には投資適格になる見通しです。

ブラジルの株式市場のリスク
外的要因
  • 地理的、歴史的に欧米(特に米国)の影響(貿易面、投資面とも)を受けやすい。
  • 米国の相場との連動性が比較的高く、内的要因と同等に外的要因に影響を受けやすい。
レアル高
  • レアル相場が上昇しているが、輸出価格も上昇しており、現在のところ、貿易収支が急激に 悪化する気配はない。
  • ただ、外貨収支黒字幅が拡大し、金融政策の舵取りは課題。
金利
  • 金利は下がってきているとは言え、まだ絶対水準、実質金利とも高い。
格付け
  • 債券*の格付けはまだ“投資不適格”である <Ba1/BB+>
    他のBRICsは“投資適格”
  • (*)外貨建て国債

 

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