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第1部:ブラジル株投資の魅力

講師:HSBC投信株式会社
取締役営業企画本部長 山本賢司氏
ブラジル―豊富な人口と資源を持つ南米経済の大国
ブラジルの国土面積は850万km2。世界で5番目の広さを誇り、日本の国土の23倍に相当します。人口も世界で5番目に多く、およそ1億9,000万人です。
実質GDP(国内総生産)成長率は2006年に3.7%。2007年は4%台半ばぐらいになると見ています。中国やインドと比べると低いですが、国の富のレベルを表す国民一人当たりのGDPで見ると、2007年に中国が2,000ドル強、インドが7―800ドル程度なのに対し、ブラジルは6,000ドル台後半となっています。
ブラジルの耕地面積は、国土の20%しかなく、耕地面積にはまだまだ余裕があります。また、世界の真水の20%はブラジルにあります。水量が豊富なので、農業用の水が不足することはありませんし、クリーンエネルギーである水力発電の利用が盛んで、国内の発電量の40%を占めています。
- 8年前のブラジル通貨危機を乗越え、急速な経済回復へ

現在の政権は左派の労働党です。2001年に労働党のルーラ大統領候補が選挙戦で有利という予測が出てきたときは「IMF(国際通貨基金)協調路線が中断される」と懸念され、レアル安が進行しました。ところが2003年にルーラ大統領によるIMF協調路線が明らかになったことで経済政策に対する信頼感が高まり、以降レアルは強含んで推移しています。
- 物価の安定、財政状態の改善などにより信用力が向上

瞬間的ですが、ブラジルの物価上昇率は2,500%に達したこともありました。一日に0.9%ずつ物価が上がっていったことになります。現在の物価上昇率は年5%以下、中国よりも低い数値です。
会社の営業利益に相当するプライマリーバランス(基礎的財政収支)も1999年に黒字化してから一貫してプラス(目標3%超)で推移しています。参考までに日本のプライマリーバランスは赤字です。また、国と民間の借金を合わせた対外純債務のGDP比率は急速に下がり、現在は7%程度となっています。これによってS&Pやムーディーズの格付けも上昇しています。近いうちに投資適格になるのではないかと、言われています。
- 輸出により成長するブラジル経済

新興国が経済発展を遂げるには、必ず輸出の拡大があります。稼いだ外貨で投資し、さらに経済を発展させる、というサイクルです。輸出力が弱い国で経済発展を遂げたところはほとんどありません。ブラジルも輸出が盛んで、鉄鉱石、大豆、航空機など、一次産品と工業製品のいずれも増加傾向にあります。
とくに世界需要の500年分は賄えるという鉄鉱石や、世界の40%を占めるコーヒーの輸出は世界トップクラス。それ以外にもオレンジジュースや鶏肉、タバコなどの輸出量が世界一です。
ブラジルは農業国や資源国であると同時に工業国でもあります。ブラジルの輸出品目の第1位は機械です。なかでも「フレックス燃料車(*1)」、「中小型航空機(*2)」、「海底油田の技術(*3)」は世界に誇る技術力といえるでしょう。
- (*1)ガソリンとアルコール(エタノール)、どちらでも走ることができる自動車。ブラジルは1980年に世界初でアルコール燃料車を実用化。
- (*2)ヨーロッパ、アメリカの大手航空会社が相次いで導入。日本航空グループも導入を決定。エンジン以外は自国で生産できるほどの技術力を有する。
- (*3)ブラジルの石油の多くは深海の海底油田から産出。1,500メートルを超える超深海の油田を掘る技術はトップレベル。
結果、外貨準備高は急速に伸び、輸入カバー月数は現在18ヶ月です。これは今後、1年半の間に輸出がゼロでも輸入代金は支払えるほどの外貨を持っていることになります。今年末の外貨準備高は昨年末に比べて2倍強になる見通しです。
- 金利低下が消費を刺激

経済の発展には消費の拡大も欠かせません。ブラジルの消費は拡大基調で年10%以上も伸びています。背景には金利の低下があります。2007年10月末現在で政策金利(SELIC)は11.25%まで下がり、これまで高金利で住宅ローンを借りられなかった層によって家の建造も増えている、といった状況です。
- ソニーバンク投資信託セミナー:2007年12月20日「ブラジル・中国・インドの魅力に迫る!」(はじめに)
- 第1部:ブラジル株投資の魅力
- ブラジル―豊富な人口と資源を持つ南米経済の大国
- 株価と為替の利益が狙えるブラジル株式市場
- 第2部:中国株投資の魅力
- 第3部:インド株投資の魅力



