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3つの格付け機関から評価された厳格な管理・運用プロセス
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2007年8月、米国の低所得者向け住宅ローン、通称「サブプライムローン」の焦げ付きが同ローンを裏付けとする派生商品などにも波及し、世界中の金融市場を大きく揺さぶりました。サブプライムローン問題はその後も銀行の信用収縮も招くなど、未だに新聞などにも記事として取り上げられています。一連のサブプライムローン問題はなぜ起きて、また、市場や私達の身近にある金融商品にどのような影響を与えたのでしょうか。今回は、ソニーバンク取り扱いの外貨MMF「MONEYKitベーシック(米ドル/ユーロ)の運用・管理を行っている、インベスコ・グループ傘下AIMグローバルのマネージング・ディレクター マーク・ドーマン(Marc Doman)氏にお話を伺いました。
(このインタビューは2007年11月26日に行なわれました)
ローン債権の貸出対象拡大がサブプライム問題の発端に
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- サブプライムローン問題が拡大した背景を教えてください。

これまで銀行にとって大口の貸し出し先であった企業が、コマーシャル・ペーパー(CP)という無担保の約束手形を発行して市場から直接資金調達するようになり、銀行のビジネスモデルは以前と比較して大きく変わってきています。ここ数年銀行は、かつてのような預金・貸出業務だけでなく、個人向けの住宅ローンやクレジットローン、あるいはオートローンなどのローン債権の証券化などにより収益を上げるようになってきました。銀行がローン債権を証券化し外部に売却するという手法は、銀行が抱える直接的なリスク(エクスポージャー)(*1)を減らすという素晴らしいアイデアでした。しかし、証券化して外部に売却できるからということで、住宅ローンの貸出対象を低所得者層にも拡げていったことが今回の問題の原因となったのです。2007年に入り金利が上昇したことに伴い、これらサブプライムローンの返済が滞るようになったことで、それらを担保とした証券化商品にも当然影響が出てきました。つまり、住宅ローンの貸出対象拡大が今回の世界的な問題へと発展する発端となったのです。
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- ローン債権の証券化商品は、どのような投資家が購入しているのですか。
ローン債権の証券化商品は、金融機関や機関投資家、あるいは特別目的会社(SPC)(*2)の一種であるストラクチャード・インベストメント・ビークル(SIV)(*3)などにより購入されます。
SIVが証券化商品を購入するためには当然資金が必要となりますが、SIVは主に短期証券である資産担保コマーシャル・ペーパー(ABCP)の発行により資金を調達しています。すなわち、ABCPの発行により低金利で資金の調達を繰り返す一方で、住宅ローンなど長期・高利回りのローン債権の証券化商品を購入し、利ザヤを得ていたのです。
この手法はこれまでは上手くいっていましたが、サブプライムローンが焦げ付き出して状況が変わりました。大きく分けて2つのことが起きていると考えています。
ひとつはデフォルト(債務不履行)の増加です。SIVが保有していた証券化商品の担保となっているローン債権の一部(サブプライムローンなど)にデフォルトが発生したことにより、証券化商品の価格が低下しました。
もうひとつは金利の問題です。かつてSIVは短期・低金利で資金を調達し、長期・高利回りの証券化商品に投資することで利ザヤを得ていました。しかし、サブプライムローン問題が大きくなってきたことで、ABCPの買い手が少なくなり、満期が来たABCPの借り替えのために新たなABCPを発行して資金を調達するのが難しくなりました。つまり、資金調達コストが上昇し逆ザヤになってしまったのです。結果、SIVは保有している資産を売却したり、または銀行に資金供給を依頼することとなりました。
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- なぜこのことが、世界的な問題に発展したのでしょうか。
SIVには、銀行から証券化商品を購入する際に、リスクを抑えるため流動性供給条項と信用補完条項が設定されていることがあります。つまり、SIVがマーケットから資金調達できなくなった場合には、銀行から融資を受けられる条件となっていたり、仮に保有している証券化商品などがデフォルトした場合には、その証券を除外し銀行が提供する別の証券に置き換えられる仕組みとなっている場合があるのです。
このようなケースでは、銀行はローン債権を証券化してSIVに売却し一旦は身軽になったはずが、流動性供給条項や信用補完条項が設定されていたために、結局はリスクが銀行のもとに戻ってきてしまうというわけです。
その結果、リスク許容度の低下した銀行は新たな資金需要に対して資金の供給が難しくなり、いわゆる信用収縮の状態を招いたことで、世界的な金融市場の混乱へと繋がったのです。
- (*1)エクスポージャー
- 金融資産のうち価格変動リスクにさらされている資産の割合のこと
- (*2)特別目的会社(SPC)
- 特定の資産を担保とした証券の発行など、限定された目的のために設立された会社のこと
- (*3)ストラクチャード・インベストメント・ビークル(SIV)
- 主に債務担保証券(CDO)や資産担保証券(ABS)への投資を目的に設立された特別目的会社。特別ファンドに近い。
- ローン債権の貸出対象拡大がサブプライム問題の発端に
- 3つの格付け機関から評価された厳格な管理・運用プロセス
- 歴史の浅い欧州のMMF市場の成長力に期待
- インタビュー後記(from MONEYKit編集部より)


