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投信レポート
「新興国の政治・経済・今後の見通し」

  • 必ずお読みください 投資信託の重要事項

インド動向レポート

インド経済はインフレ率が3%まで低下しており、金融引き締めの最終局面での金融当局の舵取りがポイントです。

政治

マンモハン・シン首相率いる現政権の任期は2009年4月までとなっていますが、左派連立政権という不安定性により政権基盤が弱体化する前に解散し、総選挙を前倒しで実施する可能性が強まっています。現政権与党の中心に位置する国民会議派の党大会が11月に開催されるなど、現地メディアでは、「事実上前倒し総選挙の準備ではないか」との見方が主流となっています。(与党連合UPAの各党は、これを否定)
現在、インドにおいて強い政権はなく、最大野党インド人民党(BJP)も力を落としつつあります。消去法でいけば現政権与党である国民会議派が優位ですが、「現在の政治を否定する」ことによって政治に参加しようとする文化が浸透しているインドでは、総選挙が前倒しで行われても、国民会議派が続投できるかどうか見通しは立っていません。
インドとパキスタンは良好な関係が続いていますが、パキスタンでは非常事態宣言が出されるなど内政面で今後の動向に注視が必要です。

経済

引き続き好調な内需の拡大を背景に、2007年第2四半期実質GDP(国内総生産)成長率は9.3%と高い経済成長が確認されています。一方、2007年9月の鉱工業生産指数が、前年同月比で6.4%(前年同月は12%)の伸びに留まるなど、工業部門における減速傾向が明らかとなっています。インフレ率は、11月第一週で卸売物価上昇率が3.11%に減速するなど、コントロールに成功しています。
資本収支の黒字額は拡大傾向が続いています。その内訳においては、資本収支のプラスは、主に直接投資と対外商業借入の急増によってもたらされています。証券投資の割合はむしろ低下しており、逃げ足の早い証券投資に依存せずファイナンスしていることが確認できます。

インドのGDP成長率とインフレ率
インドのGDP成長率とインフレ率
注:2007年以降の数値については推定値とする。
出所:International Monetary Fund, World Economic Outlook Database, October 2007

マーケットの見通し

インドとアメリカの金利差拡大や証券市場への資金流入を背景として、ルピー高基調となっており、(9月20日には9年ぶりに1ドル=40ルピーを突破)今後もこの基調は続くものと考えられます。
均衡の取れた経済成長を反映し、インド株式市場のSENSEX指数は、11月16日時点で19,638ポイントと年初から40%上昇しています。海外からの急激な資本流入を牽制するため、海外機関投資家の参加証書に対する規制を10月に発表したことから、海外機関投資家を中心に一時的に下落する場面もありましたが、その後海外機関投資家による資本流入は鈍化しているため、短期的に今後さらなる追加の規制は考えにくいといえます。
インドは原油を国内消費の4分の3を輸入に頼っており、国際原油市況の高騰において貿易赤字の拡大、国営石油会社の利益率が悪化する可能性がありますが、国策として打ち出されるインフラ関連の投資拡大などを中心として良好な経済ファンダメンタルズが持続し、株式市場においてもそれを反映したパフォーマンスになると考えられます。

(株)インド・ビジネス・センター
須貝信一

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