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ブラジル動向レポート
ブラジルでは経済の構造的問題が解決し、強い通貨に生まれ変わったレアルに注目が集まっています。
政治
2007年1月に第二次ルーラ政権が発足し、インフラ整備など公共投資の増加、複雑な税制の整備など、持続的経済成長を政策として掲げています。政策は貧困対策に力を入れており、2007年も最低賃金を改正するなど支持層である貧困層に配慮した政策を維持しています。
政党が乱立し、与党が少数であるため国会運営はやや不安定といえますが、外交面では、3月に米国ブッシュ大統領と首脳会談を開くなどエネルギー価格の高騰を背景に存在感をアピールしています。石油の代替燃料となるエタノールなどを利用したエネルギー外交は今後も注目です。
経済
ブラジルは長らく膨大な対外債務を抱えていた事が構造的問題となっていましたが、主要輸出品となっているエネルギーや食糧の価格が世界的に高騰している事を背景に対外債務が大幅に縮小、経済が構造的に好転してきました。これらを背景に、通貨レアルの価値は高まっています。
2007年第2四半期のGDP(国内総生産)成長率は5.4%を超えましたが、過去のハイパーインフレを教訓としてインフレ抑制に重点を置いており、経済成長は他の新興諸国と比較すると緩やかな伸びに留まっています。
2005年9月から政策金利を18回連続で引き下げ、8月には11.25%まで低下しました。2007年10月の通貨政策委員会では海外からの資本流入とCPI(消費者物価指数)上昇を考慮して据え置きを決定しています。高金利体質のブラジルとしては現在は歴史的な低金利状態ですが、他国と比較すれば10%を超える金利はやはり高い水準といえます。
高金利体質の克服は長期の課題です。高金利で設備投資の伸びは鈍いため、政府主導で投資拡大政策を掲げるなど打開策を打ち出しています。インフレリスクを抑え、「投資の拡大」が実現できるかどうかが、今後の経済成長におけるカギを握っていると言えます。
- ブラジルのGDP成長率とインフレ率

注:2007年以降の数値については推定値とする。
出所:International Monetary Fund, World Economic Outlook Database, October 2007
マーケットの見通し
対外債務の状況、高金利などを背景に、新興国通貨の中でも特に通貨レアルの価値は今後も高まる可能性が高いといえます。通貨高を長期的なトレンドとして仮定した場合、エネルギー分野は、通貨高でも輸出に影響しにくい(需要が減退しにくい)産業であるため、今後も高い伸びを期待できますが、製造業で輸出割合の高い業界は伸びが鈍化する可能性があります。
ボベスパ指数(ブラジルの代表的な株価指数)は、10月末で65,000ポイントを突破し、年初から40%以上の上昇となっています。この上昇の背景は、新興国を中心とした年率5%を超える世界の経済成長にあります。大型株である鉄鋼大手リオ・ドセや、石油大手ペトロブラスなど国際競争力を持つ世界クラスの企業が上場している事がブラジル株式市場の強みですが、世界経済の成長が今後も持続していくと仮定すれば、ブラジル株式市場のパフォーマンスも良好なものになるといえます。
(株)インド・ビジネス・センター
須貝信一
お取り扱い中のブラジルに投資するファンド
- HSBC ブラジル オープン〔委託会社:HSBC投信株式会社〕 ファンド詳細
- ブラックロック・ラテンアメリカ株式ファンド〔委託会社:ブラックロック・ジャパン株式会社〕 ファンド詳細
- JPM新興国現地通貨ソブリン・ファンド(毎月決算型)〔委託会社:JPモルガン・アセット・マネジメント株式会社〕 ファンド詳細
- シュローダーBRICs株式ファンド〔委託会社:シュローダー証券投信投資顧問株式会社〕 ファンド詳細
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