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金利レポート
フィスコ金利レポート 米国金利見通し:2007年11月1日

11月1日(日本時間)未明のFOMC(連邦公開市場委員会)において、Fed(米連邦準備理事会)は、市場の予想通り0.25%の追加引き下げを行い、フェデラル・ファンド(FF)金利を4.50%、公定歩合を5.00%としました。しかし、前回9月の大幅緩和(0.50%引き下げ)時は全員一致だったのに対し、今回は、ホーニグ・カンザスシティ連銀総裁(インフレ・タカ派)が現状維持に投票し、9対1で票が割れました。

FOMC後の声明文のポイントは、「第3四半期の成長は堅調」で、「金融市場の逼迫はいくらか緩和」したものの、「住宅市場の鈍化について加速が予想」され、「経済成長は短期的に減速する可能性」がある。エネルギーや商品価格の価格上昇リスクを加える可能性があるものの、「今回の利下げ決定は経済への悪影響を未然に防ぐ」ためであり、今回の措置により「今回の利下げ後、インフレリスク、と成長率低下リスクがおよそ均衡」すると判断しており、FOMCは引き続き「持続的経済成長促進と物価安定のため必要とされる対応を行っていく」としている点です。
この声明文を受け、市場での12月の利下げ期待も急速に低下しました。

成長下ぶれリスクを高めた金融市場の不安はまだくすぶっています。最近では、信用リスクを取引するクレジット・デリバティブ市場の影響から、最も貸し倒れリスクが少ないとされる最上級の格付けの住宅ローンであっても市場に緊張が高まっています。これは、住宅販売や着工統計など米国の住宅市場に関する下ぶれ懸念の増大もそうですし、2008年にかけてサブプライム住宅ローンなどの金利条件更改で金利が上昇し、貸し倒れが再び増えると見られるからです。この動きが続けば早晩こういう証券化商品をもつ米国内外の金融機関の収益に打撃を与えるでしょう。

過去の経験では、Fedは最悪ケースでも1%程度緩和すればよいという、モデル上の推計をほかならぬミシュキンFRB理事が提示しているようです。しかし、「オプションARM」(一定期間元本の支払いが免除され、利息のみ支払うタイプのローン)など過去にはなかったタイプの住宅ローンが増えていますので、過去の経験をストレートに適用するには危険があります。

気の早いエコノミストは「Fedの利下げは終了」とさえ述べていますが、米国の金利は、仮に12月FOMCで緩和しなくてもまだまだ下がりやすいと見たほうがいいでしょう。もちろん、インフレの台頭と、個人消費の下ぶれなどによる実体経済指標の悪化に対する警戒を両睨みで行う必要がありますが、どちらかというと、実体経済に配慮した政策を継続する見通しです。
しかし、最悪のシナリオは、「景気の大幅減速」と「インフレの加速」のあわせ技であるスタグフレーションの再来です。1960年代末から70年代前半の深刻な「ドル危機」後の1970年代後半におきたスタグフレーション再来の可能性にも、一定程度備えておくべきでしょう。

  11月1日時点 1ヶ月後予想
政策金利 4.50% 4.25〜4.505%
2年債金利 3.95% 3.75〜4.25%
10年債金利 4.47% 4.25〜4.75%

株式会社フィスコ
田浦哲哉

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レポート提供:株式会社フィスコ

http://www.fisco.co.jp/

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