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ファンドマネージャーインタビュー
ファンドマネージャー・インタビュー (インベスコ欧州東方拡大株式ファンド)Liesbeth Rubinstein氏(インベスコ・アセット・マネジメント・リミテッド 「インベスコ欧州東方拡大株式ファンド」運用主担当マネージャー)

必ずお読みください 個別ファンドの重要事項

ボディーランゲージから真実を見つけ出す

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なぜ、ファンドマネージャーになろうと思ったのですか?

元々、経営が上手くいく企業がある一方で、上手くいかない企業があることに興味を持っていました。それで学生時代に経済を勉強し、グローバル経済や政治などの知識を身につけました。
ファンドマネージャーになる気持ちを固めたのは、学生時代にアルバイトでアナリストのような仕事を手伝ったことがきっかけです。現在の仕事に身近なところで働いたことで、ファンドマネージャーにはグローバル経済や政治の知識が求められることを知り、自然と目指すようになりました。
想像した通り、ファンドマネージャーになってからは1日として同じ日がなく、非常に充実した毎日を送っています。その理由は2つあります。
ひとつは自分で起業し、成功を収めた企業の経営陣と会い、話を聞ける機会があること。もうひとつは他のファンドマネージャーやセクターアナリストたちのように、自分の仕事を確立しているプロフェッショナルと一緒に働けるからです。このような人たちとの出会いがカンフル剤になり、私の能力を引き上げてくれました。
とくにロシア・東欧地域の担当になったことは私にとって大きな財産です。たとえば、イギリスの大型株式ファンドのファンドマネージャーではとても会えないようなトップ企業の経営陣の人たちに、ロシア・東欧地域のファンドマネージャーをやっていることで会うことができます。
このようなリーディングカンパニーの経営陣から、20、30年に渡る成功のストーリーや経営の中身などについて教えてもらえます。逆に投資する立場から、経営陣に対して今後の経営方針について質問を投げかけることもできます。これがこの仕事の大きな醍醐味です。 また、世界にはいくつかの新興市場がありますが、ロシア・東欧地域のおもしろいところは、社会主義というひとつの政治のシステムから資本市場をいかに取り入れていくかという移行期が見られることです。
ポーランドやチェコよりも先にEUに加盟したスペインやポルトガル、ギリシャも当初は、他の先進国に比べて経済的に遅れていました。この道のりをいま、ポーランドやチェコがたどっています。「ポーランドは15年前のスペインに似ている」などと比較ができるのは、私がヨーロッパの人間だからかもしれませんね。

東方に拡大するヨーロッパ経済圏
EU加盟国(15カ国)
フランス、ドイツ、イタリア、オランダ、ベルギー、ルクセンブルク、イギリス、アイルランド、デンマーク、ギリシャ、スペイン、ポルトガル、オーストリア、スウェーデン、フィンランド
2004年加盟国(10カ国)
エストニア、ポーランド、チェコ、スロベニア、ハンガリー、ラトビア、リトアニア、スロバキア、キプロス、マルタ
2007年加盟予定(2カ国)
ブルガリア、ルーマニア
加盟候補国(3カ国)
クロアチア、マケドニア、トルコ
規模の比較
  EU25カ国 アメリカ 日本
面積(単位:万km2) 393 937 38
人口(単位:百万人) 455 294 128
GDP(単位:10億米ドル) 12,866 11,734 4,671

人口およびGDPは2004年

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ファンドの運用で心がけていることは?

ファンドマネージャーの仕事というのは、基本的に日々の情報をいかに集め、整理していくかに終始します。この一連の作業を上手くこなしていくことに心を砕いています。
哲学的に心がけていることもあります。ファンドの運用はデータ処理というか、数字をチェックする仕事と思われがちですが、実際はとても人間くさいビジネスです。たとえば、同じアナリストと仕事をするとしても、ファンドマネージャーによって得られる情報量やスピードは違います。より多くの情報を素早く手に入れるため、それぞれのファンドマネージャーは最善の努力をしています。
私は多くの情報をいち早く入手するために、たとえば経営陣と話しているときに「どのような情報をベースに経営方針を決めるのか」などをボディーランゲージのなかから見つけ出すようにしています。言っていることは同じ台詞でも、その人の表情や仕草など、行動の一つひとつを見て本当か嘘か判断できるからです。ここで下した判断が運用の結果に反映されます。そういった意味で数字を見ているのではなく、人間を見るビジネスと考えています。

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座右の銘などはありますか?

経済学には「セイの法則」というのがあります。この法則は経済活動とは非常にシンプルなもので、需要を増やすには供給を増やせばよいという考えです。意味は非常に単純ですが、とても深みのある言葉だと思います。
ファンドマネージャーの仕事を通じて、いろいろな人たちの経済活動を見ているときも常に「セイの法則」が頭のなかにあります。なぜならロシアの企業がIPOを実施するときも供給が先にあって、投資家が後から着いてくるからです。私たちの日常に関わるファッション業界もブランドが戦略的に発表した服などに消費者が飛びつくという構図で成り立っています。この「セイの法則」が私の学生時代からファンドマネージャーになったいまも考え方のベースです。

――
心身をリフレッシュするため、休暇はどのように過ごしていますか?

ファンドマネージャーの仕事をしていて、一般的に言われるような胃がキリキリするようなストレスを感じたことはありません。強いてあげるなら自分が設定した投資アイデアに対して、上手くいっているのかどうかが気にかかるため、内面にジワジワと来るストレスは感じます。このような気分から開放されるために、友だちと食事したり、ジムに行って汗を流したりします。
ジョギングもいい気分転換になります。私のいるヘンリー拠点というのはテームズ川沿いにあって、非常に風景の美しいところです。この川沿いをジョギングし、季節の移り変わりを肌で感じたりすると、気分が和らいでいきます。でも、ロンドンの天気は日本の梅雨のようにどんよりとしているので、毎日走るわけではなく、多くても週に2日ぐらいです。
乗馬もときどきします。乗馬はただ馬に乗っているだけではなくて、意外と手綱を握る人間の運動にもなるので、健康維持にも最適です。友人が牧場を持っているので、そこに預けている馬に乗り、近くの森の中で森林浴をして精気を養います。ただ散歩しているだけで自然と気持ちが落ち着いてきます。

Liesbeth Rubinstein氏

Liesbeth Rubinstein(リーズベス・ルービンシュタイン)氏

インベスコ・アセット・マネジメント・リミテッド
「インベスコ欧州東方拡大株式ファンド」運用主担当マネージャー

1997年にJPモルガン・アセット・マネジメントに入社し、中東および東欧地域を専門とするファンドマネージャーとしてエマージング株式の運用経験を積む。その後、2005年よりシュローダー投資顧問でEMEA(欧州・中東・アフリカ地域)株式チームのヘッド、および欧州のエマージング株式ファンド・マネージャーを務める。インベスコ・アセット・マネジメント・リミテッド(英国ヘンリー拠点)では、「インベスコ欧州東方拡大株式ファンド」をはじめとするエマージング株式ファンドの東欧・ロシア部分の運用を担当する。

(このインタビューは2007年7月11日に行われました。)

 

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