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ファンドマネージャーインタビュー
ファンドマネージャー・インタビュー (三井住友・ニュー・チャイナ・ファンド)上原義信氏 三井住友アセットマネジメント アジア中国運用グループ シニアファンドマネージャー

必ずお読みください 個別ファンドの重要事項

高い成長のポテンシャルを秘める中国株式市場

――
中国株式市場の今後の見通しと、リスク要因を教えてください。

昨年のようなパフォーマンスが今年も続くかといえば難しいところです。昨年第2四半期に11.5%だったGDP成長率がその後、第3四半期、第4四半期とややスローダウンしましたが、2007年第1四半期には再び11%を超えました。またインフレ指標も警戒域に入り、中国政府が引き締めの手を緩めることは当面期待できません。今年の秋に5年に1度の中国共産党大会を控えているので、政策発動には細心の注意を払うでしょうが、だからといって市場が100%安心することはないと思います。本土市場が不安定なこともあり、当面は上下に振幅の大きい展開になるでしょう。

上原義信氏

ただし、中長期的にはまったく心配していません。よく聞かれる質問で、「中国の経済成長は北京オリンピック(2008年)と上海万博(2010年)までではないか?」というものがありますが、これは見当違いだと思います。かつて日本で東京オリンピックが開催されましたが、それで高度経済成長は終わったでしょうか。むしろその後に消費が伸び、今日のような経済大国に至りました。中国も基本的に同じ道を辿ることになると思います。当社のエコノミストの試算では、北京オリンピックの経済効果はGDPを年間0.4%ほど押し上げる程度。経済成長率が10%もある国ではわずかな数字です。確かに100歩譲って、オリンピックや万博が終われば、それに付随した投資は終わるかもしれませんが、そもそもこのようなイベントのための投資が中国全体の投資に占める比率は大きくありません。本来やらなければならない投資はいくらでもある。鉄道や地下鉄、港湾、道路、上下水道の整備など、オリンピック関連投資の何倍もの投資先があるんです。

一人当たりGDP(2006年)

一人当たりGDP(2006年)
(出所)IMF「World Economic Outlook」を基に三井住友アセットマネジメント作成

基本的に、中国を含めたエマージング諸国の成長は、かなり息の長いストーリーだと思います。世界の株式市場の主役には10年交替説があります。80年代は日本、90年代はナスダックでした。そして2000年代がエマージング(あるいはコモディティー)といわれています。しかしエマージング諸国の台頭は10年程度の期間で完結するものではありません。30年とか50年といった単位で語れる可能性が高いストーリーです。地球における人口の重心、経済成長の重心は明らかにアジア、そしてそのど真ん中が中国。確かに国としての経済規模では日本にも追いつきそうな勢いですが、いろいろな指標を一人当たりで見ると、その潜在力は計り知れない。たとえば中国の1人当たりGDPは約1,500ドル。日本や米国の25分の1程度しかなく、世界110位、日本の1960年代の水準です。各種の普及率を見てもそうです。携帯電話の加入者数は4.6億人と世界最大の携帯電話市場ですが、普及率は日本が74.1%に対して、中国は34.8%に過ぎません。自動車の普及率は日本の140%に対して3〜4%程度です。ピアノの普及率も海外旅行する人の比率も日本などの先進国と比べると1桁違います。

それほど私は心配していませんがリスクも少なからずあります。まずは一般論として、内外景気の失速が挙げられます。これについては詳しく語る必要はないでしょう。中国市場に限ったリスク要因ではないからです。
中国特有のリスクという意味では、やはり政策リスクが無視できません。中国の株式市場は成熟した先進国の株式市場と比べて、政策に左右される度合いが大きいわけですが、にもかかわらず、政策の変更や運用に関する透明性が欠如している部分があります。たとえば漸進的に進めるとしている人民元の切り上げピッチを突然上げたり、証券税制を大幅に変更したりするケースです。また、貧富の差の拡大も深刻な問題です。都市部と農村部での所得差は広がり続けており、最終的に社会不安に直結しかねない深刻な問題です。

日本・中国 携帯電話加入者数(2006年12月末現在)

日本・中国 携帯電話加入者数(2006年12月末現在)

(注)人口は2006年時点を以って、普及率算出。

(出所)Ministry of Information Industry、社団法人 電気通信事業者協会HP、世界人口白書2006年を基に三井住友アセットマネジメント作成

 

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