MONEYKitトップ > from MONEYKit > 投信レポート > モーニングスター新興国レポート ベトナム、インドネシア、フィリピン経済の見通し
フィリピン 〜分散効果に期待〜
フィリピンの経済状況
1990年代前半のフィリピン経済は政治的混乱から成長率が低く抑えられましたが、1990年代後半になると政治の安定、インフラの整備(特に電力)が整い、経済成長率が高まりました(図表1参照)。1997年のアジア通貨危機に際しては、海外からの借り入れの少なさが幸いし、GDP成長率に対するインパクトも限定的にとどまりました。その後、ITバブル時を経てエレクトロニクス関連の製造・輸出が伸びましたが、近年ではサービス部門の伸びが顕著となっています。
- 図表1 各国実質GDP成長率比較
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出所:IMF 作成:モーニングスター
セクター別で見るフィリピン
フィリピンのGDP構成を見ると2001年以降、農業、工業、サービスの各部門が同程度の割合で成長しています。最も構成比の高いサービス部門が年々存在感を強めており(図表2、3参照)、他のアジア新興国と異なる経済成長を遂げています。フィリピンのサービス部門が拡大している背景として、製造業が他のアジア新興国に比べ出遅れたためとも言えますが、国民が英語を話せ、かつ人件費が安いといった点が大きく寄与しました。コールセンター、BPO(ビジネス・プロセス・アウトソーシング:業務プロセスの委託)といったサービスはこうした同国の特異性を背景に伸びています。また、金融分野も近年大きく成長しており、アジア新興国のなかで特異な経済成長を遂げつつある点は注目されます。こうした経済の特性をみると、新興国の中では分散効果が高い国の一つと考えられます。
- 図表2 GDP部門別寄与度
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出所:NSCB 作成:モーニングスター
- 図表3 部門別成長率
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出所:NSCB 作成:モーニングスター
フィリピンの株式市場
フィリピンの株式市場(図表4参照)は、経済成長が停滞した1990年代前半は他の新興国より注目度が低かったものの、その後の着実な経済成長から近年では、他の新興国同様に期待を集めています。特に、今後の上昇率といった点では、すでに高騰している他の新興国よりも期待できると見る向きもあります。PER(株価収益率)(図表5参照)で比較すると20倍を越える国が多いのに対してフィリピンは14.75倍と割安に放置されています。先のアジア新興国のなかで特異な経済成長を遂げていることとも合わせ、フィリピンの株式を購入することで分散効果が高まり、投資効率を上げる効果が期待できそうです。
留意点として指数を構成している銘柄を時価総額で見てみると、フィリピンの株価はPLDTという通信事業者に大きく影響され易いといった点が挙げられます。これは、同社が指数全体の25%(2007年5月7日現在)を占めているためで、他の新興国(中国、インド、ベトナム、インドネシア)の時価総額トップ企業の構成比が12〜15%にとどまっている点を見ても突出しています。一つの銘柄で大きく相場が左右されてしまうケースが多くなる点は注意が必要でしょう。なお、PLDTはフィリピンの固定、携帯双方の市場で大きなシェアを獲得しており、NTTドコモと事業提携してi-modeサービスを展開するなど携帯電話サービスでは先駆した企業と評価されます。
- 図表4 各国インデックスの推移(2000年7月末〜2006年12月末、各国通貨ベース)
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出所:ブルームバーグ 作成:モーニングスター
- 図表5 各国PER(2007年5月7日時点)
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インド 24.61 中国 19.06 フィリピン 14.75 インドネシア 20.65 出所:ブルームバーグ 作成:モーニングスター
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- ※レポート提供:モーニングスター株式会社
ベトナム、インドネシア、フィリピン経済の見通し
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- フィリピン 〜分散効果に期待〜

