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テクノロジーだけ見ていては世の中を見落とす
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- ここからは話を変えて、「月刊アスキー」のリューアルについて編集長のお話をお聞かせください。パソコン黎明期から約30年にわたってパソコン誌の代名詞だった同誌を、大きく変えた理由は何でしょう。
- 小林氏
- もともと「月刊アスキー」は技術雑誌に近いところにいて、パソコンのホビー的な要素を隠し味に、世の中と共に発展していくデジタルテクノロジーをずっと追ってきたつもりです。ところがそのデジタルテクノロジーが社会にも個人の生活にも密着するようになって、技術の側からだけ見ていては、世の中そのものを見落とすようになりました。それがリニューアルを考え始めた一番の理由ですね。
生活とITがどう関わり、ビジネスの何がどう変わっていくのか。ブロードバンドやケータイ、もちろん電子マネーもそうですが、人々の生活という外の世界でITが当たり前になっている現実と、ITの内の世界でビジネスをしている人たちをどうつなげるか。それが一番重要であり、また我々自身も知らなかったことでした。もうビジネスを取り上げればITの話になる時代、ITを取り上げればビジネスが見えてくる時代なのに、両者をつないでいる雑誌が周りを見渡した時になかったんです。
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- パソコン誌を“卒業”して、見えてきたものはありますか。
- 小林氏
- 雑誌の名前はそのままで、内容を大きく変えるというのはあまり例のないことです。それでなんとなく分かってきたことは、年齢層で並べてみると若年層になるに従って変化に対する抵抗感が少ないのですね。彼らは生まれたときからゲームをやり携帯を持って、ごく普通にパソコンでコミュニケーションをしています。そんな世代が大人になり、世の中を支えていく構造になって、社会が急激に変わっていると改めて思いました。
新装刊の企画当初、ターゲットの年齢層を40歳から50歳ぐらいに考えていたんです。起業した経営者層や、大企業の中間管理職から上の本部長クラスとなるとそれぐらいかなと。ところが実際今、ITで仕事をしてる人たちの中心は30代でした。ITに関わる企業に話を聞きにいくと、「40代、50代の部長・本部長なんて、うちにはそんな人いません」って言われるんですよね。
さらに下の20代の人間もどんどんこの世界に入ってきていますし、新しいビジネス層が登場しているという感じがします。パソコンというひとつの産業も、30年経てば様相が変わるなと。それはテクノロジーの変化というより、ビジネスそのものの質的な変化ですね。
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- テクノロジーだけ見ていては世の中を見落とす
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