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ソニーバンクからのメッセージ

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2007年5月14日金利分かっているようで分かっていません

ソニーバンクの今年の決算発表は5月後半となります。例年5月中旬までに日本基準の決算を発表してきましたが、財務会計の透明性、正確性にこれまで以上の厳格さを求める米国SOX法(サーベンス・オクスリー法)への対応もあり、例年以上に時間が必要となっています。ソニーバンクはソニーの連結対象子会社となるため、ソニーと同様に米国会計基準での決算も行なっており、2006年度決算からSOX法対応をするソニーと平仄を合わせているという事情によるものです。

日米で会計基準はかなり異なっています。同じ現象であっても切り口で異なるという例でしょう。しかし、切り口どころか、金融についての考え方が大きく異なるものもあります。一例としてイスラム金融が挙げられます。イスラム教の教えに則った金融システムということで、最も有名なのは金利を認めていないというものでしょう。ただし、その代わりに手数料ということで金利に相当する分をやり取りしているようです。また、投資に対する見返りは認められているので、投資という形にすればその成果に対する収益も容認されるということになります。

そもそも金利とは何かというのはきわめて難しい問題です。かつて経済学者のケインズが子供のころのエピソードとして金利とは何かを説明したというのを聞いたことがあります。期待してどのように説明したのかを探したところ、お金を借りたら同額ではなく何がしかの利息を付けて返済しなければならないという趣旨の言葉でした。金利という現象面を説明してはいますが、決して金利そのものを説明したことにはなっていないと感じました。

金利はマイナスにはならないという制約があるのが一般的ですが、そうなるとお金は増殖し続けることになります。生物はすべて寿命があるという世界からすると異質の存在ともいえます。そこで、お金に寿命があってもよいのではないかという考えも成り立ちます。その場合、金利はマイナスとなります(名目の貨幣価値が減価する)。一見すると無茶な考えのようですが、実際に1931年、ドイツのシュヴァーネンキルヘンで地域通貨の形でこの実験が行われています。

付加価値に対する対価が支払われるという考えからすると、金利は昔から扱いが難しかったようです。お金をお金で返すときにどのように付加価値がついているのかという素朴な疑問が根強かったためではないでしょうか。しかし、通貨がそのまま保蔵できるとすれば、今日使えるお金は一年後に使えるお金よりも価値があるわけですし、返ってくるお金は将来のものであり、100%約束されてはいないという意味でリスクがあります。ですから、通貨を保有する費用(保管料)がたくさんかかるのでなければ金利というのはプラスであってよいように思います。

そもそも通貨というのは誰もが通貨と認めるから通貨であるという性格のものです。私たちは当たり前のようにお金を扱い、金利を扱っていますが、本当にそれが何ものなのかということを言い当てるのは容易ではありません。ケインズの子供のときの言葉も金利とは何かについて言いうる限界を示唆しているのかもしれません。

ソニー銀行株式会社
代表取締役社長
石井茂

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