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2005年2月28日「文脈」個人のための銀行として商品・サービスを提供していきます
ワープロで原稿を書いていると、つくづく日本語には同音異義が多いと感じさせられます。
私たちの日常の会話では、音を聞いて意思の疎通を図っているのですが、ワープロでの変換で時折みられるような突拍子もない飛躍はほとんどありません。会話で何が起きているのかと自らを省みると、音のつながりを聞いて文字(熟語など)を想像しているように思います。ですから、そのメカニズムはワープロと変わるところがありません。にもかかわらず、通常の会話ではワープロのような間違いが生じていないと感じています。
これは、会話の文脈という地図を想定し、次の展開を想像しながら話を聞いているからではないかと思います。お互いが地図を共有していれば、暗黙のうちに一連の音に対して同じ文字を当て嵌めているのだと思います(もしかすると、日本語の理解について、もっときちんとした研究が進んでいるのかもしれませんが)。どの言語でも文脈のなかで理解するということはあるのでしょう。ただ、日本語では文脈が前提となっている度合いが強いように思います。
ある文脈を想定しながら考えるという思考のクセは物事の理解に影響します。文脈には方向、角度があり、また、大きさもあるように感じています。大きな文脈を忘れて、小さな文脈にこだわると全体を見失います。また、文脈に方向があるということは、別な方向への配慮を欠きがちだということでもあります。その場合には考慮漏れが生じる可能性があります。かりに文脈の力が強いと、それに囚われ、新しい事実を認められないことにもなります。自分がどの文脈を選んでいるのかを自覚することが落とし穴に陥らないひとつの方法だと考えています。
ソニーバンクの商品・サービスの提供にあたっては「個人のための金融サービス」という大きな文脈の中で考えるよう努めています。この文脈からすると、最近話題のキャッシュカードの偽造対策も急がれます。当面の対応策としては、引き出し限度額の設定を任意にできるよう、システムの開発に取り掛かりました。ただ、現在、ソニーバンクでは、お客さま自身が各種パスワードをインターネット上で簡単に変更できる仕組みやキャッシュカードのご利用を一時停止できる仕組みを取り入れています。まずは、その機能も活用していただければと思います。もちろん、技術でより容易に防ぐことも考えられます。引き続きどのような対策が望ましいのか、また可能なのかを検討していきたいと思います。
ソニー銀行株式会社
代表取締役社長![]()

