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閑話休題
メールソフト「ポストペット」開発者・八谷和彦さんにきく バージョンアップ MONEYKit-PostPet 開発者インタビュー

ソニーバンクのサービスサイトのインターフェイス「MONEYKit-PostPet」が9月13日にバージョンアップしました。そこで、2001年12月の「MONEYKit-PostPet」リリース当初から開発にご協力いただいた、メールソフト「ポストペット」の開発者である八谷和彦氏に、ご協力にあたってのエピソードやアーティストとして活動されている立場からのお金に関するお話をうかがいました。
(インタビューは2004年8月26日に行なわれたものです)

コミュニケーションをテーマにした作品づくり

ソニーバンクのサービスサイトにポストペットのキャラクターが使われることは、当初どのようにお感じになられたのでしょう。

僕らは最初ソニーバンクとMONEYKitのことを良く理解していなくて、理解するまでに結構時間がかかって大変でした。サイトのコンセプトなどを把握したあとで「ここはもっとこうなりませんか?」などとソニーバンクさんに無理を言った記憶があります(笑)。実は MONEYKit-PostPetのようなカタチでポストペットを使っていただくのは、一番嬉しいというか、理想だと思っているんですよ。というのは、あれは要するに「貯金箱」ですよね。ポストペットに関するグッズは非常にたくさん出ていますが、グッズを作り始めた頃、デザイナーの真鍋と「どういうグッズがあったら嬉しいか」という話をしていて「貯金箱がほしいよね」という会話を交わしたことがあるんです。「いわゆる銀行でもらえるような貯金箱がほしい」と言っていました。

MONEYKit-PostPetでは単なる銀行のキャラクターというよりも、インテリジェンス…と言っていいのかどうかわからないですけれど、なにかいろいろ話しかけてくる貯金箱、という感じのものだったので、ポストペットの本質を共有して使っていただき、ポストペットをもともと使っているような人であれば、嬉しく思ってくれるのではないかと。

ポストペットに限らず、八谷さんは昔からコミュニケーションやディスコミュニケーションを題材に作品を作っていらっしゃると思います。その辺りは何か意図するところがおありなのでしょうか?

コミュニケーションやディスコミュニケーションをテーマにしているのは、ある種、誰にとっても興味のあることだと考えているからです。作品全ての共通テーマというわけではないんですけれど、そういうものにフォーカスしているのは、誰でも直面するテーマだと思うので。また、私の基本的な作品作りのスタンスとしては絵や彫刻などのようにスタイルが決まっていないので、作るにあたって何かひとつ軸がほしかったんです。その軸として「機能があること」というのがあるのですが、いくつかの作品ではコミュニケーションツールとなるように作っています。

MONEYKit-PostPetでは、人と銀行の間にペット(のようなもの)がいて、それがコミュニケーションを円滑にさせることもあれば、わざと落とし穴を掘ってみるとか(笑)。人と銀行の間のインターフェースとして生意気なことをいって逆にやる気にさせてみたり、そういう構造が成立していることもあって、結構面白いものになったと思いましたね。

お金そのものが、人間にとってのコミュニケーションの道具ととらえてみると、ポストペットとも親和性が高いと考えたのですが。

MONEYKit-PostPetの開発時期に知人が「マネースマート」というソフトを出しまして、実は私も少し出資しました(笑)。これはソフトが売れれば増えて戻ってくるし、売れなくても元本は一応保証されるというような、ある種のファンドのようなものだったんですね。「お金」という毎日なくては生きていけないものを題材として、だけど僕らもあまり良くわかっていない「お金」について、良くわからない部分をガイドしていく要素などがあったんです。そのあと本になったりしたこともあり、このころは自分としては「お金」というものについて興味を持っていた時期ではありました。

マネースマートは本を読ませていただきましたが、正直「どうしよう」と思いました。金融機関としてもっとしっかりしなくては、と。コンテンツを書いてくださるかたに紹介した記憶もあります。

金融の知識がたくさんあって実際にいろいろな金融商品をたくさん買っているような人と、まったくそうではなく普通に生活している人のとの間の溝が広い気がするんですよね。その溝を埋めるようなものとして、本当はもっといろんなやりかたがあるんじゃないかとマネースマートで思いました。MONEYKitもいいものじゃないかと思います、そういう意味で。ソニーバンクも普通の銀行に見えませんよね、…なんでサイトの記事でニュージーランド大使館の人に話を聴きにいくんだろう?とか(笑)。普通の銀行は「金利が○○%!」というような広告をサイトでやると思うんですけど。

たとえば、外貨預金であれば、単なる運用対象の金融商品としての外貨があるのではなく、その背景には、さまざまな国にさまざまな人がいて経済活動をしており、その結果としての金利ということもあって、そのあたりが少し見えてくるだけでも興味を持つし、身近にも感じられるのではないかと考えています。

僕も何かどこかの通貨を持つかな?と考えたときに「将来その国で使うための預金」が一番正しいと思ってるんですね。何年か先に住みそうなところの国の通貨を持つのが適切だとすれば、NZドルや豪ドルはいいかも、と思っていて。そういうことから「変わる」人もいるんじゃないかと思いますね。

 

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